市場は急拡大、日本でも市民権を得られるか

2015年4月に起こった首相官邸無人機落下事件で、ドローンにはネガティブなイメージがつきまとっている。だがそれ以降、目立って悪用する事件は発生せず、またオモチャ売り場などで小型のトイドローンが数多く販売されていたこともあって、少しずつドローンに対するイメージが回復してきている感がある。
世界的に見ると、ドローン市場は急拡大しつつある。調査会社のMarket research Internationalによると、2014年時点で6億900万ドルだった世界の商業用ドローン市場規模は、その後7年で48億ドル(2021年)まで拡大する見込みとのこと。他社のレポートを見ても、今後急速に伸びることが予想されている。
また、2016年3月11日には、賞金総額100万ドル(約1億1312万円)、優勝者に25万ドル(約2828万円)が贈られるドローンレースの世界大会「World Drone Prix in Dubai」が開催され、多くのメディアがその模様を好意的に報じた。
翻って日本でも、2015年12月10日から航空法の一部が改正され、ドローンの飛行ルールが新たに導入された。ドローンを飛ばせる場所、飛ばせない場所が明確化されたことで、逆にドローンが市民権を得るための下地が整ったとも言えるだろう。
そのような状況のなか、2016年3月24日に販売が開始されたのが最新大型ドローンの「Parrot Bebop 2」だ。本記事ではこの最新機種のレビューを中心に、ドローンを今後、どのような場所で楽しめるのかという具体例についても紹介していきたいと思う。
Parrot Bebop 2とは?
Parrot Bebop 2を発売したパロットは、ヘッドフォン、植物用センサー、車載用情報システムなどを幅広く手がけているメーカーだ。そのなかでもコンシューマー向けドローンには特に力を入れており、本製品は大型機としては「AR.Drone」、「AR.Drone 2.0」、「Parrot Bebop Drone」に次ぐ4世代目の製品となる。
大型機と言っても、Parrot Bebop 2は幅382×奥行き328×高さ89ミリ・500グラムと非常に小型・軽量に作られている。

Parrot Bebop 2は機体のみのモデルと、機体にコントローラーが付属した「Parrot Bebop 2+Parrot Skycontroller Black Edition」モデルが用意されており、前者は6万5500円前後、後者は9万9500円前後の実売価格で販売されている。
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