クッション性はいいが、ベッドの位置がやや高め
客室フロアはグレーを基調とした落ち着いた内装で、カプセルの代わりに独自に開発した宿泊スペース「スマートポッド」を導入している。スマートポッドは多機能型の宿泊ユニットで、天井高2.3メートル、床面積3平方メートルのスペースの中にセミダブルのベッドが備え付けられている。ベッドの下には大型のスーツケースも収容でき、ベッドをリクライニングさせると足元にスペースができるので立って着替えることも可能だ。スクリーンを下ろすと個室になり、「カプセルというよりはビジネスホテルからバス・トイレを取り除いたイメージ」(同社)だという。
スマートポッドの中に実際に入ってみた。天井が高いので圧迫感がなく、マットレスもほどよい反発感で座り心地がいい。ベッドの幅も広いので「狭くて眠れなかった」ということはなさそうだ。スマートポッドは完全な個室ではないので、モーニングコールやアラームなど音の出るものが使えない。そのため、あらかじめ起床時間をセットしておくと自動的にベッドの背もたれが起き上がることで起床をうながすという仕組みを採用しているが、これらの作業は全てチェックイン時に貸与されるiPodで操作できるという。
唯一気になったのはベッドの高さ。筆者は身長160センチ弱だが、5センチのヒールを履いていても「よじのぼる」という感じになり、腰かけるのに苦労した。
「ベッド下にスーツケースを収納できるようにしていること、リクライニング用の設備を入れたことで、ややベッドの位置が高くなってしまった。今後は改善も検討している」と同社の山崎剛社長は説明する。
ただ、男性、特に欧米からの旅行客などで身長がある人にとってはむしろ使いやすい高さであるといえるだろう。5階のフロアにはスマートポッド内部に20人のイラストレーターやアーティストが装飾を施した「アートポッド」が設置されている。このフロアもオールジェンダーだが、カラフルでポップなイラストが多いので女性受けがよさそうだ。
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