40代の働く女性は外で酒を楽しめる場所がない!?

 「最近は男女おしなべてどの年代も酒をあまり飲まなくなってきている。その中で唯一、酒の消費量が伸びているのが40代女性。そこに着目した」(商品開発を担当したスターバックス コーヒー ジャパンの清水拓チームマネージャー)

 この年代の女性は、男女雇用均等法が施行され本格的な社会進出を果たした人が多い。そうした働く女性たちがどこで酒を飲んでいるかをスターバックス コーヒー ジャパンが聞き取り調査をしたところ、意外にも「女性が気軽にお酒を飲める場所が少ない」という声が浮上した。居酒屋やバーは一人では入りにくく、消極的な選択としてカフェで軽く飲んでいる人も多かった。「そこに勝機があるのではないかと考えた」(清水氏)。

 ターゲットは広くとらえるほど、ぼやけてしまう。そこで30代から40代の働いている女性にターゲットを絞り、「仕事を終えて帰宅する途中で軽く飲みたくなったとき」「待ち合わせしながら、軽く飲みたいとき」といった利用シーンを想定。食事前のアペリティフを楽しむ場所なので、“小腹満たし以下”のボリュームで、彩りが豊かで小さく、スタイリッシュにつまめるフードを考案したという。

 もうひとつの狙いは、バーやレストランよりも、カジュアルにワインを楽しめる場所にすること。スターバックスはコーヒーをカジュアルにアレンジして楽しむ飲み方を提案してきた。コーヒーとワインは共通する部分が多いと考え、コーヒー感覚でスイーツと一緒に気軽にワインを楽しんでもらうことも、タルトレットという形にした理由だという。

 ちなみにグランドメニューとして提供しているワインは、スターバックス イブニングスの日本店舗のためだけに醸造されたオリジナル。5月末の2号店オープン前は世界中ここだけで飲めるワインだそうだ。「そのほかにはプレミアムラインとして、さまざまなワインをほぼ月替わりでメニューに載せていくことを検討している。月一で利用すれば毎回、違うワインに出会えるようにしていきたい」(清水氏)という。

グランドメニューのワインはスターバックス コーヒー ジャパンのために醸造されたオリジナル
4種類のメッセージを入れられるオリジナルグラス(3000円)など、この店舗限定の商品も販売
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照明は昼と夜で切り替える。昼はコーヒー、夜はアルコールのボードが浮かび上がるようになっている
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(文/桑原恵美子)