酒のつまみはまさかの“スイーツ”!?

 スターバックス イブニングス1号店がある丸の内新東京ビルは国際フォーラム向かいにあり、東京駅と地下で直結。有楽町駅からも徒歩3分と非常にアクセスのいい場所だ。ビル自体は古く(1963年竣工)、派手さはないが、落ち着いた雰囲気。店は1階通路の角にあり、どの入口から入ってもすぐ目に入る場所だ。店内の雰囲気は、ほかのスタバとほぼ同じ。ただこの規模の店としてはかなり広めのソファ席があり、4人掛けのテーブル席も多いような気がする。これはやはり、グループの飲み客対応なのだろう。

 ビジネス街の飲み屋といえば、何はなくとも生ビール。だがカウンターにビールサーバーは見当たらない。メニューを確かめると、3種類の瓶ビールのみ。うまそうな瓶ビールだが、やはり落胆は否めない。気を取り直してまずはグラスワインを頼むことにし、つまみを探す。だがそれらしいのは、小型のパイサイズのラタトゥイユだけ。聞けば棒状のタルト風スイーツ「タルトレット」がワインに合うように開発したオリジナルのつまみだという。

 たしかにスタバのスイーツはおいしいし、ワインにはドライフルーツなどの甘味も合う。だがスイーツだけで飲むのはさすがにきついのでは……。納得できない気持ちのまま、とりあえずタルトレットとワインのセットを試してみる。

「ワインをカジュアルに楽しんでほしい」という狙いで作ったという「タルトレット(5種)」とワインのセット(1200円~)

 最初に食べたのは、特におすすめだという「ゴーダチーズ&トロピカルズ」。ひと口めのタルト生地の部分は、普通にスイーツの甘さ。やっぱりこれで酒を飲むのはきついと挫折しかけたが、食べ進んでいくと、フィリング部分はチーズの塩味がほんのり感じられ、意外にあっさりしている。チーズの塩味とドライフルーツの甘み、わずかな酸味がミックスされて、たしかにワインと合う、といえなくもない。

 ワインそのものがかなりおいしく(飲食店で100円ワインが飲めるご時世に強気な価格ではあるが)、こういう組み合わせで飲んだことがあまりないこともあり、ワインの新しい味わいを発見したような気持ちになる。ちなみにタルトレットは「カマンベール&ベリーズ」「ブラックココア クーベルチュール」が赤ワインに、「ゴーダチーズ&トロピカルズ」「ストロベリー ホワイトチョコレート」「クリームチーズ&オレンジ」が白ワインに合うとのこと。

 だがそうはいっても、普通に酒を飲む気分でこの店に入り、いきなりタルトレットを薦められたら、特に男性はかなり戸惑うに違いない。なぜこのビジネス街のど真ん中で、こうしたメニューにしたのか。

数少ない塩味つまみ「ラタトゥイユ」(650円)。トマト、ズッキーニ、ナス、タマネギにベーコンを加え、ややスパイシーに仕上げている。赤ワインやビールと相性が良いという
チーズをつまみにワインを飲みたいという人にはハチミツをかけたカマンベールチーズ、ブルーチーズと白ワインのセット「チーズ&ハニー オン ホワイト」(1200円)もある