「ミニ四駆」を知らない子どもも夢中に

「AFINIA H480」は日本のマイクロボード・テクノロジー社による3Dプリンター。本体の価格は20万円ほど。精度が高く、プラットフォームの水平調整を自動的に行ってくれる、初心者でも操作しやすい
「AFINIA H480」は日本のマイクロボード・テクノロジー社による3Dプリンター。本体の価格は20万円ほど。精度が高く、プラットフォームの水平調整を自動的に行ってくれる、初心者でも操作しやすい
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ノズルから溶かした樹脂を少しずつ押し出し、何度も積み上げることでそれを完成させる仕組み。上級機種になると金属が使えるものもある。ものづくりの現場では、商品そのものではなく、主に試作品などの製造に用いられている
ノズルから溶かした樹脂を少しずつ押し出し、何度も積み上げることでそれを完成させる仕組み。上級機種になると金属が使えるものもある。ものづくりの現場では、商品そのものではなく、主に試作品などの製造に用いられている
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 参加者はまずミニ四駆ボディーの3Dデータを作成する。といっても小学生が対象の講座なので、イチからデータを作成することはしない。あらかじめモデリングされたテンプレートのボディーに好みのディテールやパーツを組み合わせて、それを3次元プリンターで出力するという流れだ。

 ミニ四駆に初めて触れる子どもも多く、なかにはリアウイングを3枚重ねにした独創的なボディーを作る子もいた。

 完成したデータをプリンターに転送するといよいよプリント開始。細長いABS樹脂をヒーターで溶かしながら積層することでミニ四駆のボディーを造形していく。比較的荒い積層ピッチに設定しても完成まで1時間半ほどの時間がかかる。子どもたちはこの間にミニ四駆のシャーシをつくって大型サーキットでテストする段取りなのだが、いざマシンをコースに放つと、ほとんどの子どもがボディーのことは忘れて、走らせるほうに夢中になっていた。

 3Dプリンターの可能性とともに、世代を超えたミニ四駆の普遍的な魅力についても再認識させられた次第である。

ボディー完成を待つ間、思わず走らせるほうに夢中になる子どもたち
ボディー完成を待つ間、思わず走らせるほうに夢中になる子どもたち
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フロントとリアにそれぞれウイングを複数枚付けた個性的なボディー。オリジナルデザインでしかありえないような造形だ。ちなみに今回の設定だと1ボディー100円以下のコストで製作できるという
フロントとリアにそれぞれウイングを複数枚付けた個性的なボディー。オリジナルデザインでしかありえないような造形だ。ちなみに今回の設定だと1ボディー100円以下のコストで製作できるという
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3Dプリンターで作成された立体物には立体物を支持するためのサポート材がくっついているのでそれをニッパーで切り取って完成となる
3Dプリンターで作成された立体物には立体物を支持するためのサポート材がくっついているのでそれをニッパーで切り取って完成となる
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■タミヤ プラモデルファクトリー新橋店
所在地:東京都港区新橋4-7-2 6東洋海事ビル
営業時間:12:00~22:00(平日)、10:00~18:00(土日祝日)
TEL:03-6809-1175
公式サイト


(文・写真/佐藤旅宇)

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