アラフォー世代を中心に再びミニ四駆が盛り上がっている。2016年もすでに各地で公式戦が始まっており、大勢の参加者でにぎわっている。

 さて、今回はそんなミニ四駆にまつわるちょっと変わった催しがあったのでレポートをお届けしよう。

「ミニ四駆のボディー作り」イベントを開催

イベントを主催した3Dデータを活用する会・3D-GAN代表の相馬達也氏。「依頼があれば全国どこでも同様のイベントを開催します」とのこと
イベントを主催した3Dデータを活用する会・3D-GAN代表の相馬達也氏。「依頼があれば全国どこでも同様のイベントを開催します」とのこと

 タミヤのオフィシャルショップ、タミヤ プラモデルファクトリー 新橋で、2016年3月19日と20日、3Dプリンターを使った親子向けの工作体験教室が開催された。作るのはなんと、ミニ四駆のボディー。モデリングツールを使って3Dデータを作成し、3Dプリンターで出力。最終的にはシャーシ(車台)に完成したボディーを装着してサーキットを走らせるというものだ。

 主催は3Dデータを活用する会・3D-GAN。3Dデータを使用した産業の普及、振興に取り組む、いわゆる業界団体だ。イベントの趣旨について代表の相馬達也氏に聞いてみた。

 「3Dプリンターはいまや日本のものづくりにおいても非常にポピュラーな機械となっています。しかし、一般的にものづくりというと、手作業による“職人技”のイメージが強く、このことは意外と知られていません。もちろん職人仕事は素晴らしいものですが、ある意味レアなケースだからこそ、それが尊ばれるわけです。私たちはいわゆる普通のものづくり、つまり量産品の設計や生産の技術を、ぜひ参加者の皆さんに体感してもらいたいと考えています」

 3Dデータと3Dプリンターを使えば誰でも簡単に立体物を創作することができる。それを広く知ってもらうことで、プロ、アマチュアを問わず、ものづくりの裾野を広げたいと相馬さんは続ける。

 「例えば紙への“印刷”は誰でも知っていますし、アマチュアの創作活動にも広く活用されています。コミケ(コミックマーケット)はその最たるものですよね。同じように立体物もデータさえ作れば、3Dプリンターを持っていなくても『DMM.make』や『東京リスマチック』といった業者さんが出力を代行してくれます。これまでハードルが高かった立体物の創作が、今ではとても気軽なものになっている。より多くの人が活用し、思いもよらない面白いものが生み出されることを期待しています」

会場は都内近郊に住むミニ四駆好きには“聖地”となっているタミヤ プラモデルファクトリー新橋店の2階「モデラーズスクエア」。5レーンの大型ミニ四駆サーキットが常設されており、週末はもちろん、平日の夜でも会社帰りのサラリーマンで大にぎわいとなる
会場は都内近郊に住むミニ四駆好きには“聖地”となっているタミヤ プラモデルファクトリー新橋店の2階「モデラーズスクエア」。5レーンの大型ミニ四駆サーキットが常設されており、週末はもちろん、平日の夜でも会社帰りのサラリーマンで大にぎわいとなる
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