手に取ってもらうために種類の豊富さにこだわった

 8色もそろえたインクについて、並木氏は「ファントムに比べて、かなり濃く発色するものが作れた」という。特に青系は鮮やかな良い色になったそうだ。黒は、消せるインクの性質上、真っ黒ではないため、色の名前が「オフブラック」となっているが、十分に黒い。鉛筆のようなグレーで文字を書きたい場合、もっと薄くてもいいのにと思ってしまうほど、はっきりと発色している。色によって多少変わるが、大体55~60℃で消えて、約-10℃くらいで色が戻る設定になっているそうだ。

 軸のデザインも奇をてらうのではなく、普通のボールペンとして使えるシンプルなもの。最初から標準タイプ、パステルカラータイプ、ビジネスタイプ、ディズニータイプと種類をそろえ、選択肢を増やしているのが面白い。

左の5本はパステルカラータイプ(180円)。インクは全てオフブラック。右の5本はビジネスタイプ(230円)。こちらもインク色は全てオフブラック
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「ユニボール アールイー / ディズニー」(200円)。柄は上から、ミッキー、ミニー、ドナルド、デイジー。インク色はオフブラック。ディズニー柄は4本セットの「4本アソート」(800円)もある。(C)Disney
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インク各色の筆記見本。写真なので、やや色が違うが、発色の濃さは分かると思う
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 「とにかく、まず手に取ってもらわなければならないので、その可能性を少しでも多くしたいと思って、いろいろな種類を出しました。普通に使えるボールペンとして、自然なデザインを心がけましたが、消せるということも見て分かるようにしたかったので、ノックボタンのキャップを透明にして、中のラバーが見えるようにしています」と並木氏。

 ただ、ビジネスタイプだけはノックボタンを銀色にしてラバーが見えないデザインになっている。「ラバーが見えないほうがいいというお客様もおられますし、ビジネスの現場でも使えるように、ビジネスタイプはキャップを不透明にしたんです」(並木氏)。

ビジネスタイプ以外は、このようにノックボタンに透明のキャップが付いていて、中のラバーが見える
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ビジネスタイプはラバーが見えない仕様。軸の塗装のように見える艶のある仕上がりもビジネスタイプの特徴
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 ちなみに、名前のアールイーは、「REWRITE」「REPEAT」「RETRY」などの、繰り返す、再び、何度もといった言葉に使われている接頭語の「Re」から取ったもの。「消せる」ということよりも、「何度でも書ける」「繰り返し書ける」といった書くためのものという部分を強調したかったのだそうだ。ここにも、「まず、ボールペンとして使いやすいものを」というアールイーのコンセプトが生きている。

 使ってみたが、普通にボールペンとして使え、ノックの感触や持った感じも、書いていても、本当に普通に使いやすい。芯は0.5mmと細いが、文字もクッキリ書ける。そして、消すときはノックボタンのキャップを外して、後ろに付いているラバーで消したい部分をこする。このときここがノックボタンで実は引っ込むはずの場所だ、なんてことは考えずにこすっている。この動作自体、シャープペンシルでは当たり前の動きだからだろうか、自然な使い心地だ。

(文/納富廉邦)

日経トレンディネット 2017年3月27日付の記事を転載]