生鮮食品で“高品質かつ手ごろ”な新市場を開拓
セブンプレミアムの商品はグループの全事業体で取り扱うことを基本としているが、約1兆円を超える売り上げの8割はセブン-イレブンが占めているという状況。「スーパーマーケットの主力である生鮮食品に新たなブランドを投入することで、スーパーの売り上げを底上げしたい」(セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長)という。
スーパー側もセブンプレミアムのブランド力に期待している。これまで、グループ傘下のスーパー各社も独自の基準による生鮮PBを販売してきた。生産者の名前を表示したイトーヨーカドー「顔が見える野菜」、化学肥料や農薬を減らして栽培したヨークベニマル「三ツ星野菜」など。そこにセブンプレミアムを追加投入することで、生鮮PBをさらに強化しようというわけだ。
スーパーが生鮮PBを強化する理由について、グループMD改革プロジェクトリーダーを務めるヨークベニマルの大高善興会長は、「生鮮が量産品と有機野菜のような高価格商品に二極化するなか、その間を埋められる“高品質かつ手ごろ”な新市場を生鮮PBで開拓できれば、ロイヤルカスタマー獲得につながる。今回の超高地栽培バナナやカナダポークはまさに高品質かつ手ごろな商品。生鮮PBのメリットをもっと理解してもらえれば、市場に半値の商品が出回っても消費者はPBを選んでくれるだろう」という。
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