菓子メーカーが集まるプラットフォームにしたい
また、カルビーの店舗であるにもかかわらず、多くの菓子メーカーの商品が並んでいるのも大きな特徴だ。「イエスタディズ・トゥモローは菓子メーカーが集まるプラットフォームであり、この店をステップにしてそれぞれのメーカーが自身の商品の魅力を再発見するきっかけにもなれば」(鎌田氏)。
取り扱っている商品は、流通業では素人のカルビーが多くの同業他社と交渉して仕入れたもの。最終的に販売した菓子は約200種類だが、取り扱いを断られたもの、同社の取り扱い基準を満たさなかったものを含めると膨大な数になるという。「アイデアは考えたが、社内スタッフの知識と行動がなければ、短期イベントのためにこれだけ多くの菓子メーカーに協力してもらうことは不可能だった」と鎌田氏は振り返る。
今回は期間限定という形だったが、年内には常設のショップをオープン予定。キッチンを設けて作りたての菓子が食べられるようにするなど、着々と構想が進んでいる。現在10店舗あるアンテナショップ「カルビープラス」はメニューや商品が8割程度同じだが、イエスタディズ・トゥモローは今後、全店舗を異なる見え方にすることも検討中。全国展開したときに、その地域の菓子ブランドを生かす業態にするためだ。
「常設店になれば、いろいろな展開ができる。この店をきっかけに、見慣れたお菓子の新たな価値を多くの人に伝えていきたい」(鎌田氏)
(文/桑原恵美子)
[日経トレンディネット 2017年3月22日付の記事を転載]
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