遊びながら命を守る“防災アクション”を覚える

 現実問題として地震はいつ来るかわからず、いざというときに親がそばにいて守れるとは限らない。だからどこで被災したとしても、子供が自分で身を守れるようなテクニックや力をつけてさせておくことが重要だ。

 とはいえ、「うちの子はまだ小さいから、そんな難しいことを教えるのは無理」と考える親も多いだろう。しかし坂本氏は「普段していないことはとっさにはできないもの。簡単なアクションを日常の遊びの中に取り入れながら練習すればいい」という。「くらしの防災」で紹介されているトレーニング例の中から一部をピックアップした。

(1)ぐらぐら揺れたら「くるりんだんごむし」

 揺れたとき、落ちてくるものから身を守る防御姿勢(うつ伏せになり、体をくるりんとダンゴ虫のように丸めて頭と首を守る)がとれれば、助かる確率はかなり高くなる。合図と同時に「くるりんだんごむし」のポーズをさせるゲームなら覚えやすい。机や戸棚などの下にもぐって、寝ているときなら布団の中で、絵本を読んでいるときなら本を頭に広げてヘルメットのようにして、などさまざまな状況でやってみるのがポイント。

「くるりんだんごむし」のポーズ

(2)「かぶってかぶって」頭を守る

 フライパン、なべ、ごみ箱、バスケット、かご、ダンボール、絵本、ヘルメット、ざぶとんなど、頭を守ることのできる身近な物を、人数よりひとつ減らして用意。合図と同時に取ってかぶることができた人が勝ち、というゲームで、とっさの時に頭を守るトレーニングになる。

(3)火事になったら「赤ちゃんはいはい」で逃げ出す

 火災による煙は熱で上昇した後、天井まで上ると横方向に広がり、煙の量が増えると床近くまで下がるという。だから火事のときは煙を吸い込まないようにできるだけ低い姿勢をとり、床近くに残っている空気を吸うようにすることが重要とのこと。低い姿勢で前に進む「はいはい」の練習をしよう。例えばテープ等を床から80㎝くらいのところに貼り、その下をはいはいする練習を遊びに取り入れてもいい。

(4)体に火がついても、あわてず「いもむしごろごろ」で消火!

 日本では子どもの防火対策として火の元になるものを近づけないことを重視しているが、米国では「体に火がついたらそれを消す方法」を教えているという。その方法とは、「ストップ、ドロップ&ロール」、走りまわらず「止まる」(酸素を断つ)、地面にコロンと身を横たえ、コロコロと転がる(ついた火をもみ消す)。これで火傷の被害を最小限に抑えることができる。ちなみに、これは大人も同じ。