やはり安物のほうが壊れる可能性が高い

 iPhone用のLightningケーブルの場合、先述のMFi認証を受けていない激安ケーブルは、iOSのアップデート時に認識されなくなる可能性がある。また、MFi認証を受けたうえで、USB3.0などの規格に準拠していても「問題なく使える」とは言い切れない。僕の経験から言うと、アップルの純正ケーブルは、コネクターの付け根の部分が意外とすぐに壊れるようだ。

 それというのもアップルが基準を定めているのは、チップなどの部分だけだ。コネクターをつなぐケーブル部分は製品ごとに製造方法や品質にバラつきがあり、粗悪品とは言わないまでも、長持ちしないものも存在する。

 「コネクターとケーブルのつなぎ目の部分には負担がかかりやすいので、故障の原因になることが多いのです。特に安価なケーブルは、いわゆる電線の周囲にポリ塩化ビニルの外装を施しただけなので、強度で劣ります」(猿渡氏)

 アンカーの製品は、同じLightningケーブルでもランク別に数種類用意されている。最も安価なモデルはポリ塩化ビニルの外装のみで、その上のモデルは樹脂の下にパラ系アラミド繊維(米デュポンのケブラーなど)を組み込んでいるという。最上位モデルになると、パラ系アラミド繊維の上にさらにナイロンの外装を施す。どの製品も18カ月の保証が付いているが、上位モデルほど壊れにくいとのことだ。

 「ケーブルは、折り曲げ回数が多いほど断線するリスクが高くなってきます。単純に思えるケーブルですが意外に難しく、弊社も過去にはトラブルが生じた製品もあります。そのときは、故障リスクを極力減らした製品にシフトしました」(猿渡氏)

 外装の差に加え、安価なケーブルでは不良品をチェックする検品の手間を省いているものもあるという。コストダウンが製品の品質につながっているわけだ。

アンカーのLightningケーブルは、現在の取り扱い製品だけでも3種類ある。右上は「プレミアムライトニングUSBケーブル」(790円)、左上は「PowerLineライトニングUSBケーブル」(999円)、赤いものは「PowerLine+ライトニングUSBケーブル」(1599円)だ。いずれも価格は90センチモデル、アマゾンでの販売
アンカーのLightningケーブルは、現在の取り扱い製品だけでも3種類ある。右上は「プレミアムライトニングUSBケーブル」(790円)、左上は「PowerLineライトニングUSBケーブル」(999円)、赤いものは「PowerLine+ライトニングUSBケーブル」(1599円)だ。いずれも価格は90センチモデル、アマゾンでの販売
左の「プレミアムライトニングUSBケーブル」は一番安いが、ケーブルが細めでポリ塩化ビニルの外装のみ。中央の「PowerLineライトニングUSBケーブル」はポリ塩化ビニルの下にパラ系アラミド繊維を組み込んで保護している。右の「PowerLine+ライトニングUSBケーブル」は、さらにナイロンの外装を施して強度を高めた
左の「プレミアムライトニングUSBケーブル」は一番安いが、ケーブルが細めでポリ塩化ビニルの外装のみ。中央の「PowerLineライトニングUSBケーブル」はポリ塩化ビニルの下にパラ系アラミド繊維を組み込んで保護している。右の「PowerLine+ライトニングUSBケーブル」は、さらにナイロンの外装を施して強度を高めた

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