3号機はがれき撤去からカバーの設置へ
爆発による損傷が大きく、周辺の放射線量が高い3号機原子炉建屋。鹿島が2011年9月から無人化施工によるがれき撤去を開始し、現在は建屋の最上階(オペレーティングフロア)の除染と遮蔽体の設置が進んでいる。除染などが終われば、16年夏から使用済み燃料の取り出しに向けたカバーの設置が始める予定だ。

カバーの部材は小名浜港から海上輸送
燃料取り出し用カバーは、燃料取り扱い設備(FHM)の走行架台であるFHMガーダーの上に、ドーム屋根が載る構成。高さは53.5m、奥行きは56.9mもある。トラス構造を採用して軽量化したものの、鉄骨の総重量は1250tに上る。爆発で傷んだ建屋の上部に荷重を掛けないように、橋のような形状をしている。
鹿島はカバーの部材を福島県いわき市の小名浜港に保管している。小名浜港から発電所まで海上輸送する予定だ。がれき撤去の経緯、燃料取り出し用カバーの詳細は下の記事を参照してもらうとして、次ページでは、あまり注目されることがなかった「がれき撤去用構台」について解説しておこう。
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