3時間、つかの間の開放感を味わう

 午前9時にでかけて、帰りは昼の12時。
 この間に自分が感じた開放感を、一体どう形容すればいいだろうか。  この時間は自分のものであり、自由に使って良いのだ。

 が、すぐに気が付く。洗濯をしないと、掃除をしないと。あれこれ溜まった家事を片付けているうちに昼になり、母は戻ってきた。

 「どうだった?」
 「どうだったもこうだったもないわよ」

 返事はあいまいなものだった。デイサービスで行ったリハビリ運動のことが記憶に残っているかどうかは怪しい。が、とりあえず口調が険悪でないことにほっとする。これからも通ってくれそうだ。

 後でこの日の経緯を、ケアマネージャーのTさんにしたところ「ああ、それはあります。ご家族の方がいくらうながしても駄目な時も、家族以外の介護の人が言うとご本人が動いてくれることはあるんですよ。家族だからできることばかりではなくて、我々外部の者だからこそできることってあります」ということだった。

 「でも、そういうことなら、デイサービスがある日は、朝の送り出しにヘルパーさんを入れたほうが、お母様も気持ちよくお出かけできていいですね」。

 なるほど、介護のノウハウとはこういうものなのか、と私は感心した。

■変更履歴
記事掲載当初、タイトル、本文中で「デイケア」としていた箇所は、正しくは「デイサービス」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです [2017/05/17 18:50]
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