松浦:関係しているか、本当のところは妹に聞いてみなきゃ分からないですけれども(※)。進学した大学がネット最初期からネットを使った教育に力を入れていたところで、年齢面でも社会への普及の面でも、ごく早い段階からネットを使い始めていた一人なんですよ。

 しかも卒業後は外資系のソフトウエア会社を振り出しにいろいろ経験しているので、危機管理の訓練が人生経験の中で自ずとできていたのかも知れません。そしてもう1つ、妹は遠くにいたというのがよかったと思います。離れていたから冷静になれた。一方で、毎週連絡は取り合うことにしていたので、コミュニケーションは維持できていた。

(※後日、本当に妹に聞いてみたけれど「そんなこと分からん」でした。:松浦)

親元を離れているから、できることがあるんです

川内:本当に素晴らしい。そうなんです。私がよく、企業さん向けの相談会で言うのが、「離れているからこそできることってありますよ」なんです。

Y:それは救われますね。

川内:ご実家で、介護の中心になっている人が大変なときに動けるのは、離れた場所に居るあなたしかいない。できることはいくらでもある。一番拙いのは、消極的になって、実家の近くに居る人に全部任せて連絡をまったくとらなくなっていくこと。松浦さんの場合は、本当に妹さんが、しっかり役割を担っていらっしゃった。

松浦:これが、きょうだいの間で揉めて、3人の間で収拾がつかないなんてことになっていたら、もっとひどいことになっていたでしょうね。

川内:そうですよね。これも介護の「あるある」ですが、松浦さんのように、主に介護を担っている人に言っちゃいけないNGワードがあって。

Y:例えば。

川内:「もっとこうしたらいいんじゃないの」「そんなに怒るぐらいだったら、こうしなよ」とか「さっさと介護施設に入れればいいんだよ」とかですよ。「べき論」と言うのか、分かっちゃいるけどできないこっちの気持ちを鑑みずに、「何でこれをしないの」という。これが多いのが、妹さんからお兄ちゃんとか、お姉さんから弟とか、女性のきょうだいから男性に対してなんです。手段だけをばんと提案されて「こうしなよ」という話になると、そこからトラブルになるケースが多い。

松浦:「なぜあれをしない、これをしない」とか。つまりバックシートドライバーですね。後ろの席から運転手に向かってあっちへ行けこっちへ行け、アクセルを踏め、ブレーキをかけろ、みたいな。

Y:そうならないためには、介護者に対して周囲の親族はどう接すべきでしょう。