日本ユニシスとアビームは取材を拒否

 あくまで偶然起きた現象で、システムを変える必要はないと主張する日本スポーツ振興センター。ただ、振興センターはBIGの運営元に過ぎない。

 そこで、2006年のBIG発売開始以降、実際にランダムにくじを選ぶシステムを開発・運用してきた日本ユニシスにも取材を申し込んだ。システム担当者への取材を依頼したが、結果は「NG」だった。

 日本ユニシス広報担当者から返ってきたのは「委託元である日本スポーツ振興センターとの間に秘密保持契約があるため、こちらからはシステムについては一切話せない」という回答だった。

 振興センターが運営するサッカーくじ事業についてアドバイスしているコンサルティング会社のアビームコンサルティングにも取材を申し込んだが、「日本スポーツ振興センターが顧客であるのは間違いないが、我々は今回のくじ問題についてチェックする立場にはなかった」として、応じなかった。

 彼らがどのようなシステムを使ってBIGの組み合わせを決めているか明らかにしない以上、こちらで推察するしか手はない。そこで、擬似乱数と呼ばれるランダム発生システムの専門家に匿名を条件に話を聞いた。

「情報の非対称性」を盾に事実関係の公表から逃げ続ければ、BIGの信頼は失われることになる

 「たとえ1兆回くじを発行したとしても、今回のような長いパターンが2度続けて出る可能性はほとんどない。確率的にありえない現象で、ランダム発生システムの不具合、ないしは元々の仕様がお粗末だったと言わざるをえない」

 ランダムといっても、機械が完全に無作為に出目を選ぶわけではない。ある法則に則って出目を抽出することで、あたかも規則性がない、全くのランダムのように「見える」組み合わせを作り出しているのだ。このようなランダム性を出現させるシステムを「擬似乱数発生法」という。

 専門家は今回の問題について「擬似乱数発生法が古いタイプのものであるか、選べるシード数が少ない設計をした可能性があるのではないか」と指摘する。

 シードとは、擬似乱数発生法の起動時に与える“種”のことで、同じシードからは同じ出目の組み合わせが発生することになる。

 今回起きた現象から、シードの取り方が2の32乗(約43億)種類以下しか抽出できないか、ある条件下で同一のシードを選んでしまうなどの不備があった可能性が高いと専門家は見ている。