「プライム ナウ」で先行して自前配送網を構築

自前配送を増やしていくと、アマゾン自身がヤマトや日本郵便と一部、競合することになりませんか。

角井:部分的はそうでしょうが、アマゾンは既存の物流会社と本気で競合しようとは思わないでしょう。既に米国では、日本よりも先行して自前配送を拡大してきていますが、UPSやフェデックスと顧客を取り合うような競合になるようなことはしていません。

 アマゾンにとっては、物量の拡大に既存物流会社がギブアップした部分を、仕方なく自前配送で補っていると考えるべきでしょう。もちろん、1時間配送のプライム ナウや米国で始まっている生鮮食品を届ける「アマゾン フレッシュ」などは、既存の物流会社は対応できないので最初から自前です。しかし、当日・翌日配送における自前化は、米国でもUPSやフェデックスや地域宅配会社が、もうこれ以上運べないというレベルに達していたので、自前化を推進したというのが実態だと思います。

 米国では、2013年のクリスマスに発生した各社の遅配が、アマゾンが自前化を加速化する一つのきっかけとなりました。日本で2015年にプライムナウが始まったのも、今から振り返れば、いずれ日本も米国と同じような状況に直面すると予想し、自前配送のネットワークを構築し始めようと考えた、アマゾンの用意周到な戦略なのではないでしょうか。

情報をお寄せください。

 物流現場の労働負荷が高まっています。
 ネット通販が急増する一方、働き手が増えず、物流インフラを支えることが限界に近づいています。賃金や労働環境はなかなか改善しません。こうした物流現場の実態が分からなければ、社会的な理解は進まないのではないでしょうか。

 そこで「日経ビジネス」では、読者の皆様からの情報をお待ちしています。宅配や倉庫など物流現場の実態や、物流パニックへのご意見など幅広い情報をお寄せ下さい。

アクセス先 https://aida.nikkeibp.co.jp/Q/R028400d5.html

 取材源の秘匿は報道の鉄則です。そのため所属機関のパソコンおよび支給された携帯電話などからアクセスするのはおやめください。

 郵送でも情報をお受けします。

〒108-8646
東京都港区白金1-17-3
日経BP社「日経ビジネス」編集部「物流パニック取材班」

※送られた資料は返却しません。あらかじめご了承ください。