米国ではクリスマスに大幅遅配が発生

昨年12月に佐川急便の従業員が配送中の荷物を投げつける光景がインターネット動画として投稿され、話題になりました。12月は特に現場の負荷が高まります。

角井:ネット通販の増加が全体を底上げし、12月以外も伸びています。ただ、12月はクリスマスなど一部の日の物量が半端なく伸びる超高配達日があり、遅配が懸念されています。

 米国では既に問題が顕在化しています。2013年のクリスマスには、宅配会社の米UPSで17%、米フェデックスで10%の遅配が発生しました。この2年前の2011年にフェデックスのドライバーさんが宅配先の玄関で、荷物であるディスプレーを投げつけ、それがカメラに映っていた事件がありました。米国ではその2年後に他社も含めた大幅な遅配が起きたのです。

 日本では2016年12月に荷物を投げつける事件がありましたので、米国と同じようなペースで現場の負荷が高まれば、2018年12月には大幅な遅配があるかもしれません。

 米UPSは2014年に増員した結果、株価が大幅に下落しました。そして、2016年12月にBtoBの比率がBtoCを初めて超えました。2016年10~12月の宅配便の個数が、前年同期比で11.5%増だったのですが、売上高は6.3%増にとどまりました。割引料金の適用を受けている荷物が増えて、平均単価が下がっているからです。

 同社は2016年に3000億円、2017年に4000億円を投資する予定ですが、業績は伸び悩んでいる状況です。こうした米国の物流会社の苦悩は、日本の未来を暗示しているのかもしれません。