中途採用をチェックする

 ブラック企業の疑いが強い場合はどう確信を持てばいいのか。一番シンプルな方法が現役社員に話を聞くことだ。ただし、人事担当社員や採用に関わっている社員ではなく、一般社員に会って話を聞くことが重要だ。

 NPO法人POSSE(ポッセ)の今野晴貴代表は「会社の状況を隠すケースもあるが、その社員の健康状態や生活状況を探ってみればいい。ここは隠しきれず実態が見えやすい」と助言する。

 なかなか社員に会わせてくれない場合はそれだけで疑惑は深まるが、会えない場合でも、社長や社員のSNS(交流サイト)を見つけて書き込み内容をチェックする方法も有効だろう。共通の知人が見つかれば、会社の評判を聞くこともできる。

 ほかには中途採用の募集を見るのも有効だという。「中途採用向けのリクナビネクストなどをチェックして、ずっと求人が出ていないかをチェックする。特に「営業大募集」などの採用広告がずっと出続けている場合、「社員の定着率が低い可能性が高まる」と人材研究所の曽和利光社長は指摘する。このほかにも、離職率の推移を調べて最近急激に上がっていないかをチェックするのも有効だという。

 長時間残業が気になる人は、夜間に会社をこっそり訪問してみるのも手だ。深夜までたくさんの社員が働いていれば、長時間残業が常態化している可能性が高い。

 ここまでブラック企業を見分けるポイントを解説してきたが、賃金という対価を得る以上、楽に稼げる仕事などないということも肝に銘じたい。

《本記事は、日経ビジネス2016年2月22日号スペシャルリポートを再構成しました》

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