
今シーズンのインフルエンザ患者数は、この5年で2番目に多かったようだ。我が家では、本格的な流行を迎える前の1月下旬に、小学校1年生の息子がインフルエンザにかかった。
発熱に気付いたのは金曜夜で、土曜は自宅で安静にしていたが、日曜朝になっても38℃台の熱があったため休日診療所を受診。そこでインフルエンザの迅速検査を受けたところ、「ハイ、出ました!インフルエンザBです!」と告げられた、というのが経過だ。
月曜の朝、起きたときには息子は平熱で、「インフルエンザの診断さえなければ……」という思いが一瞬よぎったが、休ませなければならない。こうして3日間学校を休み、ようやく明日から学校に行けるね、と話していた水曜夜、ある問題が発覚した。医師のサインのある登校許可証明書がないと学校に行けないのだ。
翌日の木曜はかかりつけの小児科の休診日。たとえ診察日だったとしても、ただでさえ混んでいる小児科に、証明書のサインをもらうために受診するのは申し訳ない気持ちになる。それに今の時期、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎や流行性耳下腺炎なども流行しており、待合室でもらってしまうのも怖い。
結局、息子が一度も受診したことのない、近所の内科クリニックに朝一番で連れて行った。初回質問票にこれまでの経過を書き、学校指定の登校許可証明書の用紙と一緒に受付に出したところ、しばらくして看護師さんにこう聞かれた。
「休日診療所で何かメモとか、もらわなかった?」。メモらしきものをもらった気もするが、持って来ていないと答えると、「それがないと、インフルエンザだったことが分からないのよ。もう治っちゃってるし」。

もう治っちゃってるし――。そのとき、心の底から「登校許可証明書って、ホント意味ない!」と感じた。本当に発症後5日を経過したのか、解熱後2日を経過したのかは、入院でもしていない限り、証明することは難しい。ましてや最初に受診した医療機関でない限り、インフルエンザであったことは証明できない。そもそも、インフルエンザで発熱しても医療機関を受診して診断を受けなければ出席停止にならないわけで、結局のところ全ては保護者の“良心”に委ねられている。
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