福島12市町村は合併すべき

浜通り地方(福島東部)は福島第1原子力発電所が稼働したことで、一次産業従事者の冬場の仕事ができて、生活が安定しました。しかし、福島第1原発は廃炉となり、福島第2原発の先行きも分かりません。地場の中小企業にしてみれば、経営環境は大きく変わっています。

大山:確かに福島は津波の被災とは全く事情が違います。例えば福島の葛尾村は、3・11前の1500の住人のうち、200人程度(昨年12月時点)しか帰ってない。住民が少なくても回る町の仕組みを一から考えないといけない。

国や県は廃炉や放射線、ロボットの研究機関を浜通りに集積する「福島イノベーション・コースト構想」を経済復興の中心に据えています。しかし、住民からみれば生活改善の効果が見えにくい。先日、推進委員会の委員の1人に話を聞いたところ、「各自治体が研究機関の誘致を競っていがみ合っている。昔の公共事業と変わらない」と呆れていました。大山社長の言葉を借りれば、この事業にも魂を入れて、各自治体が連携して未来像を描ける土台にしなくてはならないはずですが。

大山:例えば、国立の研究所に絶対になくならない仕事があれば、戻ってくる住民は増えるかもしれませんね。僕は原発事故で避難指示区域が設けられるなどした12市町村を一つにすべきだと提言しています。住民が減っている中で、バラバラに施設誘致をしても持続性がありません。

実は、町議や市議もそうした思いを持っている方はいるようですが、公言する方は少ないですね。

大山:なかなか難しいでしょうね。自治体も住民の方も帰還の促進に努力をしている中で、選挙で選ばれた議員が言い出せないでしょう。だから僕が言っているんですよ。



3月11日で東日本大震災から7年を迎えます。被災地の復興が進む一方、関心や支援の熱が冷めたという話もあちこちから聞こえてきます。記憶の風化が進みつつある今だからこそ、大震災の発生したあの時、そして被災地の今について、考えてみる必要があるのではないでしょうか。

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