決算書を読み解くことでビジネスモデル別の成長戦略が理解できるようになると評判の書籍『MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣』。著者のシバタナオキ氏は、決算に載っているような数字の情報をビジネスで使える知識に変換する力を「ファイナンス・リテラシー」と呼んでいます。
このファイナンス・リテラシーを高める方法を、さまざまなトップビジネスパーソンとの対談で探っていく短期連載、第2回に登場するのはベビーシッターのマッチングサイトを運営する株式会社キッズラインの代表・経沢香保子氏です。
リクルート、楽天、起業を経て、現在のキッズラインを興した経沢さん。これまでのエネルギッシュな言動から、パッションで事業を動かしてきたイメージがありましたが、実は小学校の頃から金利を気にするような数学的思考の持ち主だったと言います。
小学生の頃から金利を気にしていた理由
シバタ:経沢さんはご自身のブログで、僕の本を「話題の会社のビジネスモデル分析であり、収益モデルのパターンを教えてくれるすごい本だ」と紹介してくださったんですよね。ありがとうございました!
経沢:いえいえ、こちらこそ、経営に役立つ本を書いてくださりありがとうございます。米Amazonや米Facebookの収益構造や、ビジネスモデルの話が本当に面白くて。たくさんメモを取りながら読みました。
本やシバタさんのnote「決算が読めるようになるノート」で取り上げられた会社の社長さんは、決算からあそこまで読み解かれると、ちょっと恥ずかしいのではないかと推測してしまいました(笑)。自社のことを丸裸にされているような気持ちになるのでは?

株式会社キッズライン代表取締役社長。桜蔭高校・慶應義塾大学卒業。株式会社リクルート(現・リクルートホールディングス)、楽天株式会社を経て、26歳の時に女性向けマーケティングのトレンダーズ株式会社を設立する。2012年、当時女性最年少で東証マザーズ上場。2014年にはカラーズ(現・株式会社キッズライン)を創業。日本にベビーシッターの文化を広め、女性が輝く社会を実現するべく、1時間1000円~即日手配可能なオンラインベビーシッターサービス『キッズライン』を運営している(写真:竹井俊晴、以下同)
シバタ:でも、上場しているというのはそういうことですからね(笑)。ところで、僕の家にはまだ小さい子どもがいるんですよ。だから、キッズラインのサイトを見て、こういうサービスは需要があるだろうな、と思いました。

元・楽天株式会社執行役員、東京大学工学系研究科助教、スタンフォード大学客員研究員。東京大学工学系研究科博士課程修了(工学博士、技術経営学専攻)。スタートアップを経営する傍ら、noteで「決算が読めるようになるノート」を連載中。経営者やビジネスパーソン、技術者などに向けて決算分析の独自ノウハウを伝授している。2017年7月に書籍『MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣』(日経BP社)を発刊。
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