パートから正社員への動きが加速

 今後、求められるのは、本当の意味での「女性活躍」だろう。これまで女性の労働はパートなど非正規が中心で、補助的な仕事が多かった。これを正社員化するなど、本気で戦力の主軸に据えていくことが必要になるだろう。

 男性就業者の78.3%が正規社員である一方で、女性の正規は44.5%に過ぎない。今後、パートから正社員への動きが一段と強まるに違いない。

 もうひとつ、男性と女性の就業者で大きな差があるのは、65歳以上の就業率だ。男性では65歳以上でも32.9%が働いているにもかかわらず、女性は17.2%に過ぎない。定年を過ぎても働く女性が今後は増えていくことになるだろう。長年仕事に携わって来たベテラン女性を企業もそうそう簡単には手離さなくなる。

 企業で働く女性が増えていくことで、日本で今最大の課題になっている「働き方」が劇的に変わっていく可能性もある。出産や育児で職場を離れる女性が減れば、管理職など重要なポストに就く女性も増える。ひと昔前は「男並み」に働かなければ出世するのは難しいと言われたが、今は、女性として女性社員のキャリアパスを切り拓く役割を担っている。つまり、女性が就業者の半分を占める時代が着々と迫る中で、女性の働き方を理解して組織改革していくことが企業にも求められているのだ。

 非効率な長時間労働など、日本の「男社会」の伝統とも言える働き方は、女性の進出によって確実に変わっていくだろう。それが、企業の生産性を上げるひとつの大きなきっかけになる可能性がある。業務のやり方を見直し、男女の関係なく効率的に働く仕組みはどうあるべきか。それを真剣に考えることが企業に求められるわけだ。

 女性に選ばれない企業は滅びることになるかもしれない。猛烈な人手不足によって、今後、日本企業は人材を採用できるかどうかで将来が大きく左右される時代になるだろう。その時、より「効率的な働き方」に敏感な女性に敬遠されるような企業では、存続すらできなくなるのではないか。

 女性がどの程度活躍しているかが、企業の「働きやすさ」や「生産性」に大きく関係していると言われて久しい。自社の女性社員の比率などを、経営者や人事担当者はもう一度、凝視してみることが必要だろう。