2025年までに「50万人」の受け入れを目指す

 まず、日本語教育の強化を指摘している。「外国人児童生徒に対する日本語指導等の充実」を掲げた上で、「日本語教育全体の質の向上」が必要だとしている。また、就労環境の改善なども掲げた。

 その上で、「総合的対応策の抜本的見直し」を行うとして、こう書いている。

 「外国人材の受入れの拡大を含め、今後も我が国に滞在する外国人が一層増加することが見込まれる中で、我が国で働き、生活する外国人について、多言語での生活相談の対応や日本語教育の充実をはじめとする生活環境の整備を行うことが重要である」

 「外国人の受入れ環境の整備は、法務省が総合調整機能を持って司令塔的役割を果たすこととし、関係省庁、地方自治体等との連携を強化する。このような外国人の受入れ環境の整備を通じ、外国人の人権が護られるとともに、外国人が円滑に共生できるような社会の実現に向けて取り組んでいく」

 安倍首相は頑なに「移民政策は取らない」としているものの、この文章を読む限り、実質的な移民政策に踏み込んでいるとみてもいいだろう。今後、日本で働き、生活する外国人が増えていくことを前提に、2006年に政府が作った「『生活者としての外国人』に関する総合的対応策」を抜本的に見直すとしている。

 これまで日本は「高度人材」には門戸を開く一方で、「単純労働」とされてきた分野については受け入れを拒絶してきた。しかし、人手不足が深刻化する中で、留学生や技能実習生などの枠組みを使った事実上の受け入れが現場では進行していた。こうした「なし崩し」の外国人受け入れは、後々、問題を引き起こすことが先進国の過去の例でも示されており、外国人受け入れについて「本音」の対応をすることが求められてきた。

 「いわゆる移民政策ではない」としながらも、外国人の本格的な受け入れ解禁に舵を切ったとみていいだろう。

 法務省がまとめた2017年末の在留外国人数は256万1848人。1年前に比べ7.5%、約18万人も増加した。5年連続で増え続けており、256万人は過去最多だ。厚生労働省に事業所が届け出た外国人労働者は約128万人で、これも過去最多を更新している。

 来年から始まる新たな在留制度によって政府は2025年までに5分野で「50万人超」の受け入れを目指すとしているが、実際にはそれを大きく上回る増加になる可能性もある。

 今後数年のうちに、様々な分野で働く外国人が増え、日本の職場も社会も大きく変わっていくに違いない。