留学生の就職支援にも取り組む

 「第4次産業革命技術がもたらす変化」のひとつとして、「『人材』が変わる」と指摘、「女性、高齢者、障害者、外国人材等が活躍できる場を飛躍的に広げ、個々の人材がライフスタイルやライフステージに応じて最も生産性を発揮できる働き方を選択できるようにする」として、外国人材の活躍を長期方針に盛り込んだ。

 その上で、「外国人材の活躍推進」という項を設け、「高度外国人材の受入れ促進」、「新たな外国人材の受入れ」、「外国人受入れ環境の整備」に分けて具体的な施策を列挙している。

 例えば、高度外国人材の受け入れ拡大については、外国人留学生の受け入れ増や、留学生の日本の中堅・中小企業への就職促進などに取り組む方針を強調。「高度外国人材の受入れ拡大に向けた入国・在留管理制度等の改善」も掲げた。

 また、新たな外国人材の受入れとして、「一定の専門性・技能を有し、即戦力となる外国人材に関し、就労を目的とした新たな在留資格を創設する」と明記した。受け入れる業種については、具体的な明示を避け、「生産性向上や国内人材の確保のための取組(女性・高齢者の就業促進、人手不足を踏まえた処遇の改善等)を行ってもなお、当該業種の存続・発展のために外国人材の受入れが必要と認められる業種」として幅を持たせた。

 閣議決定前の新聞報道では前述の通り、「建設」「農業」「宿泊」「介護」「造船」の5分野と報じられたが、コンビニエンスストアなど「留学生」を大量採用している「小売り」分野などから、外国人労働者の受け入れ解禁に強い要望があることから、玉虫色の表現となった。
 もっとも受け入れに当たっては、政府が基本方針を示すこととした。

 「受入れに関する業種横断的な方針をあらかじめ政府基本方針として閣議決定するとともに、当該方針を踏まえ、法務省等制度所管省庁と業所管省庁において業種の特性を考慮した業種別の受入れ方針(業種別受入れ方針)を決定し、これに基づき外国人材を受け入れる」

 これまで、経済産業省や内閣府は外国人材受け入れ拡大に積極的な一方、法務省は慎重姿勢をとり続けていると批判されてきた。内閣の方針に従って、法務省と関係省庁が調整することを盛り込んだ。今回、法務省の「権益」とも言える入国管理局を格上げすることとしたのは、法務省のメンツを保つ一方で、姿勢の転換を求めたとも言えそうだ。

 その上で、「未来投資戦略」では、「新たに受け入れる外国人材の保護や円滑な受入れを可能とするため、的確な在留管理・雇用管理を実施する」とし、「きめ細かく、かつ、機能的な在留管理、雇用管理を実施する入国管理局等の体制を充実・強化する」とした。

 これを受けて、安倍首相は7月に入国管理組織の抜本的な見直しを指示。今回、入国管理局の「庁」への格上げが決まった。

 「未来投資戦略」の外国人材活躍促進では、「外国人の受け入れ環境の整備」を打ち出しているのも特徴だ。

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