今、政府は働き方改革を進める一方で、「生産性の向上」を掲げている。日本企業が儲ける力を取り戻さない限り、日本人は豊かになれない。労働時間を減らし、もっと休暇を取得する一方で、儲けを今以上に大きくするには、生産性を抜本的に引き上げるほかない。

 生産性の側面からみて、「キッズウイーク」や祝日の増加はどう評価できるだろうか。夏休みが終わったと思ったら、秋には3連休がいくつもある。そのうえ「キッズウイーク」が設定されれば、仕事モードと休みモードを頻繁に切り替えなければならなくなる。働いたと思ったら、また休み、といった状態になるわけだ。これで生産性が上がるのだろうか。

 もはや国が「一斉に休む日」を指定する時代は終わったのではないか。皆が一斉に休むのが効率的だったのは、かつての工場労働である。一斉休暇は、製造業の現場が仕事の中心だった時代の遺物だろう。サービス産業で働く人が圧倒的に増えてきた中で、「一斉に休む」スタイルにこだわれば、そうした分野で働く人たちにしわ寄せがいく。そうでなくても、小売り、飲食、旅館・ホテルといった業種は、生産性が低いと問題視されている。

 これからの時代は、それぞれの自立した個人が、自分なりの働き方を実現していく時代である。むしろ、有給休暇をまとめて完全消化するのが当たり前な社会を作っていくのが、本当の意味の「働き方改革」「休み方改革」だろう。