夏休みが分散すると、親子で外出する機会が増える?

政府が主導する「休み方改革」の評判

 政府は、小中学校の夏休みなどの一部を別の時期にずらして大型連休とする「キッズウイーク」を導入する方針を明らかにした。5月24日に開いた教育再生実行会議で、安倍晋三首相が打ち出した。今後、経済産業省などの関係省庁や経済界幹部、有識者などをメンバーとする「休み方改革官民総合推進会議」を設けて議論を進め、2018年度から実施する方針だという。

 「キッズウイーク」の考え方はこうだ。例えば夏休みを5日短くする代わりに、別の時期の月曜日から金曜日を休みにするというもの。前後の土日と合わせて9日間の大型連休が新たに生まれる。全国の地域ごとに休みとする日を決めることで、長期休暇を分散し、交通機関やホテルの混雑を緩和するという。

 経済界に呼びかけて、企業も同じ時期に休業したり、有給休暇の取得を呼びかけたりすることで、親子で外出する機会を作る。安倍内閣は長時間労働などを是正する「働き方改革」を掲げているが、先進国と比べて低い有給休暇の消化率などを上げるために、「休み方改革」を進める方針だ。安倍首相は会議で、「大人が子どもと一緒に過ごす時間を多く確保するため、官民を挙げた休み方改革を進めていく」と述べた。

 安倍首相自らが打ち出した「キッズウイーク」だが、ネット上など世間の反応は今ひとつ。公務員や大企業の正社員を前提にした発想で、大型連休が生まれれば、小売りや飲食、ホテルといったサービス産業で働く人たちは休めない、というわけだ。

 また、地域ごとに休みをバラバラにすると言っても、全国展開している企業の場合、一部地域だけ休みになれば業務効率は下がる。下手をすると、会社が指定した日に有給休暇を消化せざるを得なくなる、といった声が聞こえてくる。どうも世の中の実状と合っていない、というわけだ。

 このところ政府が打ち出す「休み方改革」は軒並み評判がよろしくない。2015年に打ち出した「ゆう活」は、夏の間、勤務時間を1~2時間前倒しすることで、夕方から家族や友人との時間を楽しむことを掲げたが、実際には国家公務員の間で実施された程度で、なかなか広がらなかった。

「プレミアムフライデー」は役人的発想

 今年2月に導入された「プレミアムフライデー」も評判が芳しくない。毎月末の金曜日は午後3時に仕事を終えることを推奨しているが、初回の2月24日はともかく、3月は31日の年度末に重なったため、「午後3時に帰るなんて夢物語だ」と言った声があふれた。そもそも月末の金曜日を指定したこと自体、「役人的発想だ」といった批判がされている。