三越伊勢丹HDが2018年から正月三が日の休業を検討

 2017年は年始早々、三越伊勢丹ホールディングスが2018年から正月三が日は休業することを検討し始めたというニュースが流れた。従業員の正月休みを増やし、働く環境に配慮しようというのが狙いだ、という。

 多くの百貨店は1月2日から営業、中には元旦から店を開けるところもある。そんな中で三越伊勢丹は2016年から伊勢丹 新宿本店などを1月2日を休みにして大きな話題になった。それをさらに一歩進めて4日からの営業にする検討を始めるというのである。

 顧客の利便性よりも働く従業員の生活を重視する──。果たして消費者はこれに理解を示すのか。

三越伊勢丹ホールディングスは2018年から、主要店舗で正月三が日は休業し、4日からの営業とすることを検討する。写真は日本橋三越本店。(写真:PIXTA)

テレビ視聴者アンケートの結果、「賛成」が圧倒的

 筆者がコメンテーターとして出演した1月4日朝の東京MXテレビ『モーニングCROSS』で、番組時間中に視聴者アンケートを行った。質問は「小売業界が三が日休むこと」に対して賛成か反対かを聞いたものだった。

 結果は、賛成が2133ポイントだったのに対して、反対は333ポイント。圧倒的に賛成意見が多かった。実に86.5%が三越伊勢丹の検討を支持したのである。

 番組の最後にこの集計結果が画面に出ると、司会の堀潤さんほか、一斉に驚きの声を挙げた。私も賛成意見が多くなるだろうとは思ったが、ここまで大差になるとは考えなかった。

消費者が「多少の不便」を我慢すれば、働き方は変えられる

 同じくコメンテーターだった音楽家の秦万里子さんは、「我慢をすることも大事よ」と仰っていた。確かに、何から何まで便利になり、いつでも物が買えるのが当たり前というのは、せいぜいここ20~30年の話。昔は市場が閉まり、物が店頭から消えたから、保存がきくお節料理やお餅を食べつないだ。

 確かに往時は「不便」だったが、だからこそ、みんなが一斉に休むことができた。一方、今は便利さを実現するために、大晦日まで歳末大売り出しの店頭に立ち、テレビから流れる除夜の鐘を聴きながら、模様替えを行って元旦からの初売りに備える。そんな仕事の仕方を迫られる人たちが俄然増えたのである。

 消費者が多少の不便を我慢すれば、そんな働き方から解放される──。伊勢丹の検討に対する秦さんのコメントはそれを端的に示していた。