インバランスのペナルティーは青天井に

 4月から制度が変わって、インバランスのペナルティーが市場連動になります。年間で見たらインバランスコストは下がるでしょう。

 しかし、真夏の昼間など瞬間的に見れば、いくらつくか分かりません。1kWh当たり1000円、1万円になるかも知れず、青天井になります。

 ものすごく暑い夏や災害が来たら、ぜんぜん電気が足りなくなり、かき集めてこなければならなくなります。

 こうした事情から我々は売りの規模をどれくらいにするかが適正なのかを見極めたいと思っています。まだ低圧をやっていないので、低圧のお客さんの需要動向を完全に把握できている訳ではありませんので、1年目に多くの顧客を獲るのは非常にリスキーです。

 なので、1年目は焦らないで、試運転という位置づけで、3万件ほど獲得して、それを本当にしっかり回していけるのかを見極めてたいと思っています。

我々はむやみやたらに獲らない

他社がイケイケドンドンで、顧客を獲得しています。

福田:もしたくさん獲れちゃって電気を持っていなかったら、急な天候変化など何かあった時に非常にもろくなります。また震災が来ないとは言えません。

 我々はむやみやたらに獲りません。高圧の顧客がおり、再エネでも収益を上げています。何が何でも低圧の顧客を獲らないといけない訳ではありません。

 これまでテレビCMを打つ企業が多くて、「丸紅は大丈夫か」と聞かれてきましたが、全然心配していません。

 他社の価格をすべて分析していますが、これは絶対かなわないという価格はありません。

 我々は高圧の入札で、価格で勝ってきている実績がありますから。

 丸紅は7つの電力エリアで電源を開発しています。今は自社電源と外部調達の割合が2:8です。今後は3:7にしたいと思います。

 今は調達している発電所が200カ所くらいあります。ここの調達力、ポートフォリオ、運用で他社と差をつけたい。

 値段でも勝負できるが、値段以外のところでも勝負します。

今後、どのように再エネを活用していきますか。

福田:ポートフォリオの追求には2つの柱があります。1つは環境、もう1つは経済性。この両方が出来てないと強さが出ない。それをうちのポイントにしたい。

 収益基盤が安定してきたので、焦る必要がありません。5年後くらいに、「やはり丸紅強いな」という姿を見せたいと考えています。

すぐに結果を出すプレッシャーを受けていたら、たいへんですね。

福田:そういうプレッシャーは今はありません。国内電力事業の全体が成長していますから、無理をしなくていい。中長期の戦略を見たうえで、しっかりと足腰を鍛える段階です。鍛えられていないのに、身の丈に合わないことをするとケガしますよということです。

 先ほどのシェアの目標も目安であり、固執はしていません。

 クルマの両輪である電源の開発は、競争力のある火力をやりながら、それ以上に再エネの開発を進めていく。我々は全都道府県で再エネを開発する。今は17道県で、目標の3分の1くらいまで来ています。

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