「このインパクトは非常に大きくて、しかも、とてもリーズナブルでもありました。脚は第二の心臓とも言われますが、速く歩けるということは、脚の筋肉がポンプのような働きをして血液をしっかり心臓に送り返すことにつながると考えられますから」

プラセボの壁を越え、自分にしかできないことを

 そこで、「これだ」と目を付けた筋肉成分とグルコサミンやコンドロイチンを適切に配合し、ヒトによる実験を行った。片方のグループには筋肉成分と軟骨成分の入ったサプリを、もう片方のグループには有効な成分が入っていないサプリを16週間摂取し続けてもらい、その後、以前と比べて歩行速度や膝の痛みなどがどう変化したかを調査したのだ。

 調査にあたっての最大の懸念は、プラセボ効果が出すぎることだった。有効な成分が入っていないサプリを飲んでいる群のはずなのに痛みがなくなるといった現象が生じ、有効なサプリを飲んだ群との差が出なくなってしまうこと。門外漢が思っているよりもプラセボ効果は強いのだ。

 結果、有意な差が得られたため、商品化が実現できた。ただし、筋肉成分と軟骨成分の両方を配合する贅沢な中味のため、価格もそれなりのものになった。

 サプリの価格は実に幅が広い。同じような成分が含まれていたり、もっと多くの成分が含まれていたりするように見えるもののほうが、安いことも珍しくない。違いは何なのか。

 「たしかに各社、配合を変えていますよね。買われる方にもいろいろな軸があると思います。私たちの場合は、たとえばグルコサミンの効果を阻害するような成分は入れていないつもりです。そのあたりは、実際の商品での有効性を確認し、科学的な根拠のある形で世に出すことを心がけています」