基礎研究を商品に直接的に結びつけるのは難しい。

 「人の好みはわりとすぐ変わるので、こういう味が流行っているからと設定した開発ターゲットが、完成した頃には時代遅れになっていて、結局、商品化には結びつかないこともあります」

それは、裏を返せば

 だから、いつどんな味が流行ってもいいように、野菜のような香りの成分はこれ、海苔のような香りの成分はこれ、といった具合に知識をストックしておく必要があり、松尾さんはこの作業にも日々、取り組んでいる。「これをやりましたとお見せできるような商品がない」というが、それは、裏を返せばどんな商品にも関わっているということだ。

松尾嘉英(まつお・よしひで)
サントリーグローバルイノベーションセンター
研究部 主幹研究員
博士(地球環境科学)
<経歴>
1997年3月 北海道大学地球環境科学博士課程卒業
1997年4月~2002年 海洋バイオテクノロジー研究所清水研究所 ポスドク、NEDOフェロー、特別研究員
2002年~2007年 同釜石研究所 特別研究員
2007年9月 サントリー入社
<研究歴>
大学時代は主に藻類の成分研究(天然物有機化学)
海洋バイオテクノロジー研究所時代は主に藻類-微生物共生、海洋性放線菌類の分離、同定、代謝物解析(バイオ、天然物有機化学)
サントリー入社後は茶滓・コーヒー滓の利用技術、食品・飲料等の基礎・基盤技術開発に従事
<趣味>
読書、映画鑑賞、海水魚飼育、バイクツーリング