日経ビジネス2月15日号特集の「コマツ再攻 『ダントツ』の先を掘れ」に連動し、「再攻」の現場を突撃取材するオンライン連載。3回目は、コマツが鉱山でのビッグデータ活用などで提携する米ゼネラル・エレクトリック(GE)編だ。

 「最近は工場までIoT(Internet of Things、モノがインターネットにつながっている状態)なのか。IoTと言えば、米ゼネラル・エレクトリック(GE)だよな。コマツは最近、GE と仲が良いらしいな。何か成果は出ているのか?」

 大阪から戻って「つながる工場」についての報告を終えると、デスクから斜め上の質問が飛んできた。

提携で合意するGEのイメルト会長とコマツの大橋社長(2014年の合弁会社設立時)

 確かに、ここ2年ほど、コマツとGEの親密さが目立つ。2014年4月には地中で石炭などを採掘する機械の合弁会社を設立。同年秋からはチリの鉱山を遠隔監視する共同実験をし、ビッグデータ活用での提携に発展させつつある。2015年夏には、イベントのため来日したGEのジェフ・イメルト会長兼CEO(最高経営責任者)とのパネルディスカッションに、コマツの大橋徹二社長が参加する一幕もあった。

 こういう時は、GEに直接聞くのが一番だ。GEの鉱山部門でゼネラルマネジャーを務め、コマツとの提携も担当するガガン・ソード(Gagan Sood)氏を訪ねた。

GEで鉱山部門を担当するガガン・ソード氏(写真:都築 雅人)

記者:最近、鉱山分野でGEとコマツの協業が目立ちます。

ソード氏:その通りです。大橋社長の経営チームになってから、コマツとGEはぐっと近づきました。IoTやデータ解析サービス、合弁事業など多くのコラボレーションが生まれています。以前は(GEがコマツに)駆動装置を納入するという協力関係でしたが、今はマルチプル(多様)なパートナーシップへと変わったんです。

(補足すると、両社の協力関係そのものは新しくはない。コマツは一般的な建設機械のほかに鉄鉱石を運ぶダンプトラックなど鉱山機械も製造しており、GEは鉱山用ダンプトラックに1980年代から電気駆動装置を供給してきたからだ。ただ以前はあくまで、顧客とサプライヤーという関係だった)

記者:なぜ変わったのでしょう?

ソード氏:きっと、大橋社長の決断でしょう。