WEBコンサルティング料を100分の1に

 2010年創業のWEBコンサルティング会社WACUL(読み方:ワカル、東京都千代田区、大津裕史社長)は元々、成果報酬方式で1カ月から1カ月半の時間を掛けて個別企業のWEBサイトの分析と改善の提案を実施していた。成果報酬は1案件当たり400万円。そのコンサルティング価格は同業他社並みだったという。

 同社は2015年5月、「AIアナリスト」の名称でWEBのアクセス分析にAIを導入。従来の100分の1の価格である4万円(WEBサイトの規模で若干異なる)を1サイト当たりの月々のコンサルティング料として得る形に変更した。

 「AIアナリスト」には無料で利用できる機能がかなりあり、まずは無料でサービスの一部を利用してもらって、有料サービスへの移行を促す仕組みだ。無料での登録は既に9000サイト以上で、そのデータもAIの精度を高めるビッグデータとして活用している。2017年中に有料での契約数は1000サイトに達する見込みだ。

5日分の作業をAIは10分で終わらせる

 では、なぜ同社では従来の100分の1の価格でサービスが提供可能なのか。WEBサイトを分析するうえで最も人手が掛かる作業は、ユーザーがWEBサイト内の各ページをどの様な順番で閲覧しているのかを把握することだ。その回遊パターンは大手EC(電子商取引)サイトなどでは20万~100万通りにもなる。「回遊パターンの分析に以前は5~10日間掛かっていたが、AIなら10分で分析できる」と同社COO(最高執行責任者)の大淵亮平氏は説明する。

 AIの分析結果は利用企業も閲覧可能で、各企業の担当者はその結果に沿ってアドバイスをしている。1社当たりの作業量が減り、以前よりはるかに多くの案件を担当可能で、価格を大幅に引き下げることができた。

「AIアナリスト」の画面。分析結果からのAIのの提案に加え、WEB上で担当者からのアドバイスも得られる