贈答品として人気

 この「羽衣」がこだわるのは、やわらかさだ。「シートの1枚1枚を究極まで薄くし、4枚重ねにすることで、ティッシュに求められるしなやかさを持ち、4枚のシート間にできる空気層でふっくら感も兼ね備えた肌触りを実現した」(日本製紙クレシア)。

 贈答品として購入される場合が多く、お中元やお歳暮に加え、最近ではクリスマスや忘年会の景品としても人気だという。売れるかどうかよりも、日本で初めてティッシュペーパーを発売した先駆者として、フラッグシップとなる商品を作ることが目的だったという。

 高額の商品を売っていくうえでは、贈答品として選ばれる存在になることが重要だ。しかし、高額商品の需要はほかにもある。個人利用向けの高額商品にはどんな視点が必要なのだろうか。

ねらい目は自分へのごほうび需要

 博報堂のシンクタンク「生活総合研究所」の上席研究員、夏山明美氏は「伸びている自分へのごほうび需要に着目すべき」と指摘する。同社では1998年から2年に1度、「自分へのごほうびとして自分にプレゼントを買ったことがあるか」を聞いているが、その比率が2010年に「毎年お歳暮を贈っている」と回答した比率を上回った。つまり、他人より自分へのプレゼントが重視されているということだ。

 一方、消費者への調査で比較的高額なものであるにも関わらず、今後、流行ったり浸透しそうなものを尋ねたところ、目立ったのが「高機能調理家電」「グランピング(ホテル並みに快適に過ごせるキャンプ)」「高級カップ麺」といったものだった。

 「身近な幸せへの感度が高まっている。楽しいことを自ら作っていくという傾向が顕著」と夏山氏は指摘する。そうした傾向に乗れる商品であることが値段が多少、高くても売れる商品を作るうえでもヒントになるはずだ。