「今日ご紹介するのはこちらです!」

 生放送中のスタジオに入ると、威勢のいい男性の声が聞こえてきた。なんだかいい匂いも漂っている。

 建物の中には雰囲気の異なるスタジオが7つあり、紹介する商品によって使い分けていると言う。取材した時間はちょうど、「めん工房」というブランドのそばやうどんを紹介していたので、大きなキッチンがついたスタジオを使用していた。

 商品の紹介は2人1組でやることが多い。1人は「ナビゲーター」と呼ばれる進行係。もう1人は、紹介する商品のメーカー担当者で「ゲスト」と呼ばれる。

QVCの撮影スタジオ。左が「ナビゲーター」で、右が「ゲスト」(写真 都築 雅人)

 「電話が殺到しています!」「もう残りわずかですね!」「あ、たった今売り切れました!」

 記者がスタジオ見学をしているわずか15分の間だけでも、3つの商品が売り切れた。その売れ行きの状況や在庫情報などは、視聴者が一目で分かるようになっているほか、ナビゲーターもこのように逐一伝えてくれる。

おなじみのQVCの画面。左側に「SOLD OUT」や「ただ今、お電話が混みあっております」などの表示がでる
多様なサイズがある服やバッグを紹介する場合は、在庫状況によって色分けされている

15分で3商品が売り切れ

 このナビゲーターの持ち時間は1時間。わずか15分で目玉商品が売れてしまいその後はどうするのかと見ていたのだが、間髪入れず次の新しい商品を紹介し始めた。こういう事態に備えて、いくつも紹介する商品のバックアップを用意していると言う。事前に販売予測を立てているものの、この日のように想定以上に売れる場合は現場も大慌て。その枠で紹介する商品がとうとう尽きたのか、1時間の持ち時間が終わる直前にはツナ缶を紹介していた。そして、そのツナ缶ですらも売り切れてしまった。

カメラが映らない場所では、スタッフが次に紹介する商品をせわしなく準備している(写真 都築 雅人)

 テレビ越しにも関わらず、なぜここまで売ることができるのだろうか。