インフラ投資はどうでしょう。トランプ大統領は熱心ですが、議会共和党は前向きとは言えないようです。

リーバー:トランプ政権が掲げている政策の中で、インフラ投資の優先順位はかなり後ろの方だと思います。とりわけ議会はインフラ投資に関心がありません。

 トランプ大統領は国境の壁、国防費の増額、インフラ投資という大規模な支出を伴う3つの政策を訴えています。私は物理的な壁ではなく、国境警備のための支出は可能だと思っています。10%の増額は無理だと思いますが、国防費の増額も可能でしょう。ただ、インフラ投資は難しいと思います。仮に実現するとすれば、連邦政府の巨額支出ではなく、税制上のインセンティブを民間企業に与えるというものだと思います。

市場のインフラ投資への期待は過大だ

インフラ投資に対する市場の期待は大きいと思いますが…。

リーバー:市場は過大評価していると思います。小さなインフラ投資、そして穏当なサイズの減税になる可能性が高いのではないでしょうか。

最後に、貿易についてはどうでしょう。「国境調整は難しい」という話ですが、NAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉など企業にとって懸念材料はいろいろとあります。

リーバー:議会の共和党議員はNAFTAを支持していると思いますよ。彼らは自身の州にとってNAFTAは効果的だと思っていますし、北米の統合されたサプライチェーンの価値を認めています。実際、NAFTAに依存した仕事はかなりありますし。そういった現実がトランプ政権の動きを縛ると思っています。

 既に、ウィルバー・ロス商務長官はNAFTAの改善点についてビジョンを述べています。電子商取引に関わる項目を入れたり、原産地規則を見直したり、恐らく為替操作に関する拘束力のある文言も入れたいと思っているでしょう。また、トランプ政権はメキシコに対して労働法や環境法の改善を求めています。そのあたりがネゴシエーションのベースになると考えています。

 メキシコは米国の要望に対応しようとすると思います。輸出の8割が米国向けと、彼らは米国に大きく依存しています。もちろん、国境の壁の費用は払わないでしょう。関税の引き上げも米国が主張すれば容認するとは思いますが、米議会もそれを望んでいませんので、そこまではしないと思います。ただ、メキシコは米国の要求をほとんど容認する可能性が高いとみています。

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