親もそうだが、3人の子供も朝4時半に起きて、外に落ちているアルミ缶を拾って家計の足しにしている。6時半には学校のバスに乗って通学するんだ。すごいと思わないか? ある時、その家の長男が一度、暴力事件を起こしそうになったことがあった。その時は母親が息子を押さえつけて殴った。お前は家族にも、自分自身にも、そして米国にも責任があるんだ。問題を起こすんじゃない、と。

モンシー氏の自宅には様々な国の国旗が飾られている。「オレの母親はハンガリー人のロマ(少数民族)で、親族の多くはナチスの強制収容所で死んだ。あそこのオーストラリア国旗はベトナム戦争の帰還兵だった知人のオーストラリア人のためのものだ。個人的な象徴として旗を立てている」

国境の川はフェンスから1.2kmも離れたところにある

 ここのフェンスにはフェンスの役割を果たしていない。建てると聞いた時はバカだと思ったね。建てるところを間違えている。国境の川はここから3/4マイル(1.2km)離れたところにあるんだよ。そんなところにフェンスを建ててどうするっていうんだ?

 フェンスのデザインも悪い。柱と柱の間の溝があるだろう。ちょうど足を引っかけるのにいいんだ。溝に足をはさめば上まで登っていける。笑い話だが、友人にフェンスの建設に関わったヤツがいるんだ。あまりに心細い作りなのでワシントンの発注者に相談したら、「いや、これでいいんだ」「見栄えのいいフェンスがいいんだ」だって。最初からこの調子。カネの無駄遣いだし場所も間違えている。

いわゆる国境のフェンス。確かに、溝は足を引っかけるのにちょうどいい