次に「要注意」といえそうな接客サービス。「好きではない」という回答が「好き」の3倍を超えたものをリストアップした。

 最も歓迎されていなかったのが居酒屋など飲食店における「ご友人同士ですか、会社の同僚ですか」など飲食に直接は関係しない声がけ。

 店舗側には、フレンドリーな雰囲気を打ち出すことでリラックスして時間を過ごしてもらう狙いがあるのだろう。だが、飲食に直接関係しないことを話すのは「プライバシーを侵害された」と思われ、嫌に思う顧客も多いようだ。

 百貨店や小売店においても「どちらからお越しですか」など買い物に直接関係しない声がけは「好きではない」が483人と多かった。

判断が難しいサービスとは

 続いて、「黄信号」な接客。程度の差はあれ、「好き」と「好きではない」が拮抗している(3倍以上の開きがない)接客サービスだ。

 たとえば「会計が終わった商品を持っての、店の出口までの『お見送り』」は「好き」が170人に対して「好きではない」が242人。バックヤードに戻る店員が、売り場に向かって一礼するのは222人が「好き」だが、103人は「好きではない」という。

 上でみたような好きではない客が圧倒的多数を占める接客は、決断さえできればある意味やめやすい。だがこれら「黄信号」は好きな人も一定数いるため、単純にやめてしまえば「おもてなしが後退した」と客に受け止められるリスクがある。ある意味では「要注意」よりも要注意なサービスといえるだろう。

 特集記事でも紹介したように、高級旅館から牛丼店まで、幅広い業種で接客サービスの総点検が始まりつつある。人が人に対して行う接客に、明確な正しい答えはない。だからこそ、お客一人ひとりが本当に求めているものは何かを考え抜き、時と場所、場合に応じて使い分ける柔軟さが求められている。