サラリーマンからカリスマ経営者に駆け上がった男、鈴木敏文。
日経ビジネスが半世紀近く追って報じた数多の記事から、「流通王」のすべてを読み解く。
シリーズ
本誌が追った「流通王」鈴木敏文の53年

完結
13回
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鈴木敏文「経験頼みでは縮小均衡に陥る」
バブルが崩壊し、日本経済が大きな逆風に見舞われた。その影響はイトーヨーカ堂にも及んだ。1992年にヨーカ堂社長に就いた鈴木氏は「厳しい時代だからこそ変化に対応せよ」と説いた。
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伊藤雅俊「恋する若者のようにお客を愛せ」
石油ショックなどの影響で消費不況が続く中、イトーヨーカ堂は前年比51%の経常増益という中間決算を発表した。成功の秘訣を「恋する若者のようにお客様を愛する心」と伊藤氏は語った。
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鈴木敏文、銀行設立で乱世に挑む
1999年、イトーヨーカ堂社長の鈴木氏は決済専門の銀行を設立すると発表し、日本中をあっと言わせた。「自然の流れ」と語る鈴木氏が描いたコンビニの未来の姿はどんなものだったのか。
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鈴木敏文「打率7割がリーダーの条件」
加盟店が5000を超え、18期連続で増収増益を達したセブンイレブンの巻頭特集を、1993年に日経ビジネスは掲載した。ここでは特集の中から、鈴木敏文氏のリーダーシップに焦点を当てた記事を抜粋して紹介する。
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ヨーカ堂、“商人道”の減退に危機感
1981年、ヨーカ堂はついに、小売業界で経常利益日本一を達成した。だが創業者の伊藤雅俊氏は大きな懸念を抱えていた。急成長を経て従業員から“商人道”の魂が失われつつあったのだ。大企業病にどう向き合ったのか。
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伊藤雅俊「商売とは自分自身に勝つことです」
ロッキード事件を機に企業の倫理感が改めて問われていた時代の伊藤雅俊氏へのインタビュー。従業員1万人超と大きく成長したヨーカ堂の中で、伊藤氏がかたくなに貫いた経営方針を語った。
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伊藤と鈴木、「緊張関係」が生む絶妙バランス
イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊氏とカリスマ経営者の鈴木敏文氏。バブル崩壊を経て生き残った同社だが、記事を掲載した1996年頃から後継者問題が直面するように。改めて2人の“緊張関係”に迫った。
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セブンが仕掛ける中食の「おいしい」革命
日本でセブンイレブン1号店が開業したのは1974年。その15年後の1989年、セブンイレブンは新たな競争のステージへ向かっていた。調理済み食品の鮮度競争だ。30年近く前から、中食の質向上に挑んでいた。
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伊藤雅俊「消費者が見える経営に戻りたい」
1996年の本誌特集「強さの限界 イトーヨーカ堂」より。総会屋への利益供与の責任を取って経営の表舞台から去った伊藤雅俊氏。以来、メディアの取材に応じなかった伊藤氏が沈黙を破って登場。イトーヨーカ堂に警鐘を鳴らした。
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ヨーカ堂、“IE”で百貨店に立ち向かう
日経ビジネスが初めて本格的にイトーヨーカ堂の取り組みを紹介したのが1971年に掲載した本記事だ。当時は中堅スーパーに過ぎなかった同社。競合よりも早く注力したのが流通のシステム化だ。これが後の急成長を支える基盤となった。
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ヨーカ堂伊藤雅俊、商人道を貫く“古い男”
日経ビジネスの過去記事から読み解くセブン&アイホールディングスの歴史。1973年、当時はまだ業界6位という位置にあった「イトーヨーカ堂」。セブンイレブン1号店を開店する前年、創業家の伊藤雅俊社長(当時)が語った商売の哲学…
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鈴木敏文「成熟期こそ消費は画一化する」
日経ビジネスの過去記事から読み解くセブン&アイホールディングスの歴史。バブル真っ只中の1990年、当時のセブンイレブンの店舗数はまだ4000店舗ほどだった。その後、加速度的に成長を示して流通王となった鈴木氏の当時の言葉に…
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鈴木敏文「消費者との競争が始まった」
日経ビジネスの過去記事から読み解くセブン&アイホールディングスの歴史。ダイエーの業績が急速に悪化した1996年の鈴木敏文氏のインタビューから、一人勝ちだったヨーカ堂の苦悩や当時の考えから、セブン&アイの今を読み解く。
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