47都道府県の地元密着型スーパーマーケットを訪ね歩き、従業員さんにインタビューをし、味とデザインの両面からおいしいものを探した新刊、『地元スーパーのおいしいもの、旅をしながら見つけてきました。47都道府県!』。
その中から、出張で立ち寄った際に、おいしいのはもちろん、お土産として「自分で移動中に楽しめる」「数があって会社でばらまける」「家に持ち帰って家族を喜ばせる」ものを厳選し、日経ビジネスオンラインでご紹介していきます。
18回目は秋田県の秋田市。
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訪れたスーパーは、秋田駅から徒歩10分ほどの住宅街にある「タカヤナギ グランマート・手形店」。
4年前に別の支店を訪れた際、試食販売のことを「ふるまい」と店内アナウンスしていたのがずっと気になっていたので、店長さんに聞いてみた。「採算を度外視してでもお客様にたくさん試していただきたいので『ふるまい』と呼んでいます」とのこと。取材当日も秋冬ならではの「きりたんぽ鍋」が、試食カップになみなみと注がれテーブルに所狭しと並べられていた。
秋田駅周辺はきれいに区画整理されており、初めての観光客でも道を憶えやすく、散策しやすい。居酒屋が軒を連ねる場所も、駅からまっすぐ西へ行った旭川を渡ってすぐの徒歩圏にある。郷土料理を出す店も多く、さっきスーパーで見た珍しい山菜が、看板メニューになっているのを見つけたりするととても楽しい。
今回も「車中(主に新幹線などの車内で、自分で楽しむ)」「会社(いくつか個数が用意でき、大人数に配れそうなもの)」「家庭(家族が喜んでくれそうなもの)」と、目的別に分けて選んでみた。
「車中」のためのお土産
「ふるまい」担当の店員さんにすすめられた、シャンパンのようなラベルが麗しい純米吟醸酒。
約2年半かけて高清水が開発したという、「デザート日本酒」という新しいカテゴリーだ。名前の通りの爽やかな甘さ。和食にはもちろん、軽いサンドイッチや菓子、フルーツにも合う。
キンキンに冷やして飲むとより美味しいが、もし冷えていなかったら、袋から吸って食べるタイプのアイスクリームを3~4つ買い、電車に乗るまで一緒にしておくとバッチリ冷える。アイスは帰宅したら冷凍庫へ。
「会社」のためのお土産

藩主に菓子を献上していた杉山壽山堂は、なんと1705年の創業。
犬好きな社員がいたら歓声が上がるほどの愛らしさで、味は小豆、砂糖、抹茶の3種類。特に抹茶のグリーンの色合いが印象的だ。秋田の諸越は落雁に似ているが、違いは餅米ではなく小豆の粉を使っていること。
小さい菓子だが、いくつか食べると意外にも空腹感が消えていく。夕方の打合せや会議のときの、来客へのお茶請けにもピッタリ。
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