47都道府県の地元密着型スーパーマーケットを訪ね歩き、従業員さんにインタビューをし、味とデザインの両面からおいしいものを探した新刊、『地元スーパーのおいしいもの、旅をしながら見つけてきました。47都道府県!』。

 その中から、出張で立ち寄った際に、おいしいのはもちろん、お土産として「自分で移動中に楽しめる」「数があって会社でばらまける」「家に持ち帰って家族を喜ばせる」ものを厳選し、日経ビジネスオンラインでご紹介していきます。

 13回目は山形県の酒田市。

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 実は私は、納豆がなければ生きていけないくらいの納豆フリーク。
 山形にはそんなフリークを喜ばせる、変わりだね納豆がいくつかある。

 特に酒田の「塩納豆」はルックス、味ともに個性的で群を抜いている。なぜ米どころ山形で納豆? と思い詳しい人に聞いてみると、田んぼの縁の畦(あぜ)を強化するために大豆を植えることが多いらしく、稲作が終わったあとの保存食として納豆を作ることが増えたのだとか。

 「ト一屋・駅東店」は酒田駅から歩いてすぐ。物産館にはない、山形の普段の食卓を覗くことができる。日本酒も豊富だが、実は米焼酎もよく飲まれている。キレがあって美味い。お店の人の個人的なおすすめが一番信用できるので、ぜひ尋ねてみてほしい。

 今回も「車中(主に新幹線などの車内で、自分で楽しむ)」「会社(いくつか個数が用意でき、大人数に配れそうなもの)」「家庭(家族が喜んでくれそうなもの)」と、目的別に分けて選んでみた。

「車中」のためのお土産

「べんけい飯」※写真左:べんけい飯、右奥:塩納豆、右手前:玉子寒天(ト一屋)

 惣菜売場で目に飛び込んできた、円くて大きな握り飯は、庄内の伝統食で、味噌を塗った焼きおにぎり。青菜漬で包まれていることが多い。

 味噌を塗った焼きおにぎりは全国的に珍しくはないが、べんけい飯は大きめサイズ。素材の味がとてもよいので飽きずに食べられる。山形新聞のサイトによると、青菜を巻いた様子が袈裟で顔を隠していた弁慶に似ていたから、こう名付けられたという説もあるという。コンビニにも置かれるほど、庄内では親しまれている。

 車内でガブリ。手も汚れず、一緒にちょっとした漬物を買えば大満足の弁当になる。米と大豆(味噌)のうっとりするコラボレーションに、幸せな睡魔がやってくる。

「会社」のためのお土産

「南国」(菊池菓子舗)

 一見、観光土産的なよそゆき感があるのだが、店員さんに聞いてみると地元にファンが多く、菓子売場の中でも新製品を押さえ、常に安定した売り上げを誇る売れ筋だそうだ。キャッチフレーズは「南の島へのあこがれ」。コーヒー風味のふわっとしたブッセで挟んでいるのは、爽やかなフルーツジャム。

 昔ながらのかわいらしいイラストは、老いも若きも顔をほころばせるに違いない。お腹に重く貯まらないので、昼飯前のおやつにも向いている。