47都道府県の地元密着型スーパーマーケットを訪ね歩き、従業員さんにインタビューをし、味とデザインの両面からおいしいものを探した新刊、『地元スーパーのおいしいもの、旅をしながら見つけてきました。47都道府県!』。

 その中から、出張で立ち寄った際に、おいしいのはもちろん、お土産として「自分で移動中に楽しめる」「数があって会社でばらまける」「家に持ち帰って家族を喜ばせる」ものを厳選し、日経ビジネスオンラインでご紹介していきます。

 12回目は岐阜県の高山市。

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 20年ぶりくらいにやってきた飛騨高山駅は、当時の印象と全く違っていた。

 久しぶりに訪れてこれだけ雰囲気が変わった場所を他に知らない。とにかく、外国人観光客が多い。サインは英字で溢れている。宿もホテルは取れなかったので小さな旅館となった。おかみさんに聞いてみると、数年前にスイスのTV番組で紹介されたのがきっかけで、欧州中にその評判が広まったという。英語を駆使して宿泊客とやりとりする姿は頼もしかった。

 さて、その高山駅からはバスで訪れた「さとう・石浦店」は、さすがに観光客の姿はほとんど見ない。にもかかわらず、地元飛騨産品をアピールするPOPがいっぱいの、郷土愛を感じる店内だった。

 今回も「車中(主に新幹線などの車内で、自分で楽しむ)」「会社(いくつか個数が用意でき、大人数に配れそうなもの)」「家庭(家族が喜んでくれそうなもの)」と、目的別に分けて選んでみた。

「車中」のためのお土産

「飛騨美酒 蓬莱」(渡辺酒造店)

 飛騨のにごり酒、どぶろくで名高い、明治3年創業の渡辺酒造店。米も水も飛騨、機械による大量生産を拒否し続ける、こだわりの酒蔵だ。

 柔らかな風味で、塩気の強い駅弁にもマッチする。岐阜のひとり飲み用の日本酒ボトルはみんなスリムで、車内のテーブルに置いてあってもスマート。うっすら青いボトルが美しい。少人数の部署ならば、これを会社のためのお土産にしても。鞄にスッと収まり持ち帰りもスムーズ。

「会社」のためのお土産

「豆つかげ」(大塚智英)

 大豆、小麦、砂糖を揚げた、飛騨で昔から親しまれてきた素朴なお菓子。「つかげ」は飛騨の方言で「揚げたもの」。かなり歯応えがあるので、お茶請けとして少しずついただくとよさそう。大豆の旨味をしみじみ感じる日本らしい食品。

 飛騨市の観光サイトによると、意外や意外、日本酒に合うらしい。前出のにごり酒とセットにすれば、飛騨を感じる贅沢なお土産になりそうだ。