取締役選任に修正動議、「志賀さんは外してほしい」

 3号議案の取締役10人の選任に対して、株主から修正動議が出た。

 「ウエスチングハウスを調査対象から外したのはなぜか。誰が外せと言ったのか。それを明確にする必要がある。でないと3号議案について、賛成か否かは判断できない」

 「ウエスチングハウスに関わる志賀さんは(取締役候補から)外してもらいたい。志賀さんを外して修正動議としたい」
「東芝メディカルの売却で人員も整理しているが、なんでそんなことをするのか」 「取締役の選任については、そういうことを念頭において選ばないといけない」 「東芝の不正についてウエスチングハウスを外せといったのかどうか、きちんと説明して欲しい」

 質問と意見をまくし立てる株主に対し、室町社長は「(志賀副社長を外すという)動議については、3号議案の決議で賛否を問いたい」と受けあう。そして決議が進んでいく。

 1号議案について裁決が始まり、会場からは拍手、可決。2号議案についても会場からは拍手が出て可決。

 懸念の3号議案についていよいよ採決が始まった。志賀副社長は無事に取締役に就任できるのだろうか。

 室町社長は「志賀副社長の選任案件と、メディカル社売却に伴う取締役の責任について、修正動議が出ているが、議長としては指名委員会が決めた10人はいずれも取締役にふさわしいと考えているため、原案から先に裁決を進めたい」と説明し、原案から裁決を始めることになった。3号議案を一括採決したいと説明し、採決に移る。会場からは拍手が挙がり、賛成多数の様子で修正動議については採決されなかった。

 「本議案は委任状などによるものを含み、過半数の賛成を得て可決されました。それに伴い、先ほどの修正案は否決されました」

 その後、4号議案も拍手多数で可決。そして新任取締役である志賀氏と成毛氏が一礼をする。

 この株主総会が東芝社長として最後の場所となる室町社長。無事に4つの議案を可決させた後は言葉につまり、一度うつむく。その後で次のように語り始めた。室町社長、最後の言葉だ。

室町社長:「私は本日をもって社長を退任する。昨年2月、この会計処理問題が発覚して以来、ご心配をおかけしたとお詫びする。東芝グループの再生に道筋をつけるため昨年に社長に就任し、本日まで誠心誠意、全勢力を傾けてきた」。さらに最後の挨拶を続けて、綱川新社長にバトンタッチした。

綱川新社長:「創業以来の大変厳しい中、身の引き締まる思いだ。新生東芝アクションプランを継承して、私をはじめとする経営陣、従業員が安定的に成長できる東芝を取り戻していきたい」「必ずや創造的成長を続けるべく、聞く耳を持って経営をしていきたい」

(2016/6/22 12:58)

 先ほど、株主から「聞く耳を持つように」と言われたアドバイスを挨拶に取り入れたようだ。綱川社長の挨拶が終わり、12時58分、東芝の株主総会は終わった。

 18番目に質問に立った個人株主は総会後、日経ビジネスの取材に応じた。
 「ウエスチングハウスの買収が一連の粉飾の発端だ。第三者委員会の調査対象から外れるなど、ウエスチングハウスに関しては疑問が多い。総会の場で疑問が解消できなかったのは残念だ」と述べた。