“サラリーマン社長”では会社の変革はできない

受講者:会社を変革するのは「よそ者、若者、ばか者」というお話がありました。だとすれば、経営者が会社を変えようという時にサラリーマンのトップではムリなのではないかという気がしましたが、どうなのでしょうか?
 ベンチャー企業などの創業者のオーナーならば「若者」や「ばか者」に当てはまることもあるかもしれない。そして、いわゆる「プロフェッショナル経営者」は、「よそ者」に当てはまるかもしれない。けれども、サラリーマンのトップはどこにも該当しないように思います。

斎藤:その可能性は高いですよね。私はよく、“サラリーマン社長”がトップを務める会社の従業員に、「今の社長になって会社は変わりましたか?」と聞いています。そうすると大抵、「全く変わっていない」「誰がなっても同じ」と言いますね。ある意味では、それがその会社の力なのかもしれません。

 うまくいっている時はそれでいいんだと思いますよ。ただ、かつて窮地に陥っていた頃の日産自動車はカルロス・ゴーンさんがトップに就かなければダメだったでしょう。会社を変えなくては立ち行かなくなってしまうというような瀬戸際の時には、“サラリーマン社長”ではうまくいかないと思います。今までの事例を見ると、企業は本当に倒産のフチまでいかないと変わるのが難しいのではないでしょうか。

 もっとも、どんな時も変えればいいかというと、それも考えものです。変えなくてもいい時だって必ずありますから。もっと言うと、会社が変わり続けていると社員が疲れてしまうことがある。下着のゴムと一緒で、組織も人もストレッチしすぎるとゴムは伸び切って最後には切れてしまいます。会社の変革にもオンとオフがあるべきだということだと思います。

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