これまでのキャリアで学んだ6つのこと

 私がこれまでのキャリアで学んだことを、自分なりに整理すると6つあります。

【1】キャリアは「積み重ね」
 どんな経験も役に立ち、次につながる。

【2】自分をカッコよく感じることができるかを自問
 何歳になっても挑戦している自分、成長している自分であること。

【3】常に新しい知見・経験を得る
 単なる横滑りはしない。

【4】世の中にどう役立っているかを常にチェックする
 利他の内容を確認する。

【5】人脈やネットワークも「積み重ね」
 I care youの精神。

【6】いつまでも発展途上人

 大事なのは、自分のキャリアにおいてどんな経験も役に立ち、次につながるということです。

 今、振り返ると最初に金融機関に勤めた時に窓口でお札の勘定をしたり振り込み手続きをしたりという経験をしていたことが後にコンサルタントになって金融機関のクライアントを持った時に役に立ちました。

 私は今、保険業界にいますが、ビジネスでしばしば代理店の話が出てきます。代理店に関してはコンサル時代、精密機械、自動車など様々な業界の案件を手掛けていました。業界はちがっても代理店ビジネスの構造は同じなので、当時の知識が非常に役立っています。

 人事や組織などに関する経験や知識はどの業界であっても、どの企業であっても共通するものです。過去の経験は積み重ねになります。

経験を積むことは、自分の引き出しを増やすこと

 コンサルタント時代、同僚や後輩がよく他社に転職をしていきました。そういう時、「今までの経験を忘れて、また1から頑張ります」と言う人がいましたが、私は「バカなことを言うな。経験はすべて貴重な蓄積になるんだ。今やっていることを絶対に忘れるな」と言い聞かせていました。

 経験を積むことは自らの引き出しの数を増やすことにつながります。どんな経験も自分の中で定着させようという意識を持つことが重要です。

 それから何歳になっても挑戦する心を忘れずにいることも大切ですね。私が保険会社に来たのは50歳の時です。大学の同級生で保険会社に就職した人たちに会った時には、「50歳で保険会社に転職するなんて大胆だね」とよく言われました。けれど何歳になっても挑戦し、成長する心意気は必要だと思います。

 それとも重なる話ですが、私は転職の際に単なる横滑りはしないことを心に決めていました。時々、同じ業界の中で次々に会社を変わっていく人がいますが、私は勤めている会社に飽きたから同じ業界の別の会社に移るというような転職はしたくなかった。だから生命保険会社は今のアクサダイレクト生命保険が最初で最後と決めています。

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