「今、世の中になくて、これから欲しくなるもの」をつくることだけを考えて来ました。
「今、世の中になくて、これから欲しくなるもの」をつくることだけを考えて来ました。

カネもモノもない創業時はヒトが頼り

 ヒト、モノ、カネの中で一番難しいのはやはりヒトです。そもそも起業したばかりのベンチャー時代には、なかなか人は集まりません。会社が成長し、ある程度会社のブランドができ、新卒社員を採用できるようになるとやっと、多種多様な人が集まり始めます。それでも、この会社で創業当時から一緒に働いてくれているメンバーがいます。

 そもそも最初に病院経営用のパッケージソフトをつくったのは起業後、お金がほとんどない時のことでした。開発会社数社にお声がけし、ビジネスの青写真を説明して「こういうソフトをつくってください。ただしモノが売れるまで開発費は1円も払えませんが」と依頼しました。とてつもない無理難題ですが、ある開発会社の社長がすぐに手を挙げて「僕がつくってあげるよ」と言ってくれました。

 また、ある人は出来上がったパッケージソフトの説明をしたところ、「これはすごいね」と言って売り込むための病院を紹介してくれました。営業にも一緒についてきてくれました。

 私はもともとIT(情報技術)系の出身。医療は全くの素人だったので東京医科歯科大学の先生のところに行って教えてもらうこともしました。

 商品を開発してくれる人、顧客に紹介してくれる人、ゼロから物事を教えてくれる人、一緒に働いてくれる人…。こういう「ヒト」たちとつながることで、ようやく「カネ」と「モノ」の価値が生かせるようになるのだと思うのです。

 創業時のカネもモノもない状況を考えれば、頼りになるのはやはりヒトしかいません。メディカル・データ・ビジョンもヒトに大いに頼って今日まで歩んできました。

次ページ 優秀な上司の最も重要な条件は「即断即決」