
みなさま、お久しぶりでございます。シニア記者であります。
年明けから諸般の事情で突撃を見合わせてまいりました。この間「権力中枢からの圧力による降板」とか「編集長の逆鱗に触れた左遷」とか「もう、あまり長くないらしい」とか。面白おかしく噂していただき、まことにありがとうございました。
残念ながら圧力がかかるほどの大物ではなく、年の割に元気であります(なんで二番目を飛ばしたかはご想像にお任せします)。
私事で恐縮ですが、4月1日をもって独立し、フリーのジャーナリストになりました。そのドタバタで突撃できずにおりました。
「独立と同時に連載も打ち切り」と筆者本人も思っておりましたが、そこはそれ懐の広い日経ビジネスのこと。編集長のご厚情により「突撃」は継続させてもらえることになりました。みなさまの期待を背負い、野に放たれた虎のごとく、獲物に向かって突進し続ける所存であります。乞うご期待。
さて、今は4月2日、土曜日の午後7時。シニア記者は南海電鉄堺駅前のスターバックスで、この原稿を書いております。お仕事があれば、いつでもどこでも。これがフリーの生きる道。
全ては「彼」のせいであります。
彼とは鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘(テリー・ゴウ)会長。今やシャープを実効支配する男が、ここ堺市で午後3時から記者会見を開くというのである。
2012年以来、すったもんだを続けてきたシャープとホンハイがようやくゴールイン。これは自腹で新幹線代を払っても、行かずばなりますまい。
そして熱狂の記者会見の帰り道、この興奮を一刻も早く読者にお届けするため、シニア記者は堺駅前のスタバでシナモンロールを食しつつ、マックブックのキーボードを連打しているのであります。グズグズしていると東京に帰れなくなる。ホテル代まで払ったら赤字ですから。
それにしても、なんで土曜日、なんで堺。
「風と水らしいよ」
米有力経済紙の記者がこっそり教えてくれました。一旦、合意した2月の記者会見で首に黄色いマフラーを巻いていたのも「風と水」らしいですから、テリー会長にとって風水はとても大事なことなのでしょう。いいですよ、週末でも、堺でも。呼ばれれば、どこでも行きますよ。
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