「これは目標でなく見通し」

3社それぞれが世界で「地産地消」が可能に
●アライアンス3社が生産拠点を持つ地域

 部品業界に奮起を促す一方で、ルノー・日産連合に加わった三菱自はすでに大きな果実を手に入れている。

 7月25日に17年4~6月期決算を発表した池谷光司CFO(最高財務責任者)は、こう言って胸を張った。

 「4~6月期だけで35億円のシナジー効果を生み、これが同期の利益拡大に貢献した。その大半が日産との共同購買による調達コストの削減によるもの。今後は取り組みを加速させて17年は年間で250億円の効果を出す」

 池谷氏によると、日産との共同購買などを本格化させたのは日産が資本参加した直後の16年11月ごろ。それからたったの半年で、これだけの成果が見込めるようになった。

2022年までにシナジーを倍に
●アライアンスによるシナジー効果金額の推移

 こうした購買費用の削減を柱とした「シナジー効果」はルノー・日産だけで16年に50億ユーロ(約6600億円)。三菱自を加えることで、22年には100億ユーロを目指すという(上のグラフ)。

 これだけのシナジーを出す前提には、圧倒的な販売規模がある。17年1~6月期にはルノー・日産・三菱自の3社連合の世界販売台数が527万台。前年首位の独フォルクスワーゲン(VW)と同2位のトヨタ自動車を抜き、初めて首位に立った。今年通年では1000万台超えは確実。さらに22年には3社で1400万台の販売台数を目指す中期経営計画を打ち出した。

 9月15日に仏パリでこの計画を発表したゴーン氏は、あっけらかんとこう言ってのけた。

数ではトップ3入り、 2017年は首位も見えてきた
●2016年の世界販売台数の比較
注: FCA:欧米フィアット・クライスラー・オートモビルズ、PSA:仏 プジョーシトロエングループ

 「これは目標ではなく見通し。計画を順調に進めれば連合全体で到達できるであろう客観的な数字だ」

 自信の裏には、3社ごとに得意市場が異なるという地域性(上の図)がある。