INTERVIEW
日本マクドナルドホールディングス
サラ・カサノバ社長兼CEOに聞く

復活は道半ば、新規出店で成長目指す
(写真=竹井 俊晴)
(写真=竹井 俊晴)

 日本マクドナルドの業績回復についてはとてもハッピーだ。正しい道のりをたどってきたという実感もある。

 これまでさまざまな改善策を実施してきた。第一に、食の品質と安全について改善してきた。同時に将来の成長のためにビジネスの基礎を作りたいと考え、ビジネス・リカバリー・プランを導入した。

 その計画では、顧客の声に基づいた改善策の実施、店舗投資の加速、地域に根差したビジネスモデルへの転換、コストと資源効率の改善の4つを掲げた。顧客との関係が少し希薄になっていたのではないか、消費者の変化に対応できていなかったのではないか、との思いがあったからだ。そこで全都道府県にあるマクドナルドの店舗を回って、消費者の代表として母親の声と働く従業員の声を聞くことにした。

 日本は、例えば私の出身地であるカナダと比べて地域性が強いことを実感した。そうした地域のコミュニティーの一員となり、単なる店舗ではなく、地域の方々が集う場所になりたいと考えている。それが「真のフランチャイズカンパニー」の意味するところだ。だからこそ、中央集権的な体制を改め、本社から各FC加盟店に権限委譲をすべきだと考えた。

 各店舗を運営する加盟店のオーナーは起業家精神に富んでいる。「ビッグマック」も「エッグマックマフィン」も米国の加盟店から生まれた。日本でも加盟店が新たなメニューを開発するようなことが今後、起きる可能性はある。

 「カジュアルさ」「お得感」「子供を連れていきやすい」などのマクドナルドが好まれている理由は、地域にかかわらず共通だ。しかし、それに関する情報発信が足りなかった。マーケティングの一環として強化したSNS(交流サイト)などデジタルメディアの活用はとてもうまく機能している。米本社のマーケティング最高責任者も日本でのプロモーションには強い関心を示している。

 もちろん現状には完全に満足はしていない。まだ成長の余地があり、今後も店舗と人材への投資を続け、事業を拡大していく。新規出店を含めた計画の詳細はまだ公表できる段階にないが、今後、具体的に詰めていく。24時間営業をやめた店舗もあるが、そうした店舗でも顧客の要望によっては復活も考える。

 少子高齢化は進むが日本には1億3000万もの人がいる。まだリーチできていない消費者も多く、宅配やランチ以外の朝食、夕食、夜食需要などで客数を増やせると考えている。日本マクドナルドは既に安定成長の軌道に乗り、今後も長期成長に向けて立ち止まることはない。

(談)

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