
「上と下の画像には3カ所違いがあるのですが、分かりますか? 見つけた方はぜひ『いいね!』や『シェア』してくださいね」
4月上旬、コーヒー販売のネスレネスプレッソ(東京都品川区)は、同社のフェイスブック公式ページにケーキとコーヒーが写った画像を使った「間違いさがし」を掲載した。すると、「難しいけど何とか探した」などのコメントが書き込まれ、掲載から3日で約500人が「いいね!」を付けた。
このサイトを運営しているのはネスレネスプレッソではない。創業から8年ほどのベンチャーで、東京都中央区に本社を置くコムニコだ。
今や多くの企業が、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の公式アカウントを取得し、インターネットを使った消費者とのコミュニケーションを重視している。SNSには、フェイスブックやツイッター、インスタグラム、LINE(ライン)など様々なサービスがあるが、コムニコはその中から商品やサービスの特性に合ったSNSを選び、管理・運営を受託する。
企業内SNS担当者も囲い込み
ネスレネスプレッソも数年前から、フェイスブックの公式アカウントを開設し、その運営をコムニコに委託している。「我々は外資なので、掲載する内容にはスイスの本社などの承認が必要で、修正もしばしば。それでも、コムニコは臨機応変に対応してくれてありがたい」と同社の担当者は話す。

コムニコのビジネスモデルはシンプルだ。顧客ごとにコンサルタント(営業担当)と、投稿内容や画像の編集担当が原則1人ずつ付く。コンサルタントは、「どのような人に、どのような情報を、どのくらいの頻度で伝えたいのか」といった顧客の意向をくみとり、編集担当と相談しながら、目的に適したSNSを選び、文章の表現や写真、動画などについて、効果的な見せ方を顧客に提案する。
投稿に対する「いいね!」や「シェア」の数など消費者の反応や、競合企業のSNSの状況との比較も、定期的に報告する。料金は投稿数や報告書の有無などに応じて見積もり、月額60万~120万円(税別)が多い。重大なクレームにつながりそうな消費者の反応があれば、対応の仕方もアドバイスする。
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