発注依頼は1000億円を突破

DATA
ユニラボ
2012年設立
本社 東京都品川区
東五反田1-6-3
資本金 500万円
社長 栗山規夫
売上高 4億円(2017年12月期)
従業員数 40人(アルバイトなど含む)
事業内容 企業間受発注業務のサポートサービス
利便性とサポートの手厚さから導入が急増
●「アイミツ」の発注依頼総額の推移
<span class="title-b">利便性とサポートの手厚さから導入が急増</span><br />●「アイミツ」の発注依頼総額の推移
注:年末時点の数字

 アイミツは掲載している企業から、紹介や契約成立などに応じて手数料を得るビジネスモデルで、発注者側は無料で利用できる。ただ、重視しているのはサイトの集客力を高め、発注者の幅を広げること。それに伴って受注者となる掲載企業も増えていくため、より収益基盤を強くできるからだ。

 好循環ができたことにより、発注依頼の総額は今年1月に累計1000億円を突破。利用企業にはヤマト運輸、楽天など大手企業も並ぶ。

 栗山社長は、三菱商事を経て、ディー・エヌ・エー(DeNA)でEC(電子商取引)事業、マーケティングを統括する執行役員まで務めた。DeNAを退社後、起業で目指したのは、「受発注を変革するインフラを創る」こと。「企業間取引では、いまだに情報の非対称性が大きな課題。それをマッチングで解消することは、大きなビジネスの可能性にもなる」と考えた。

 特に重視したのが、ITを活用して利便性を高める一方、単なる比較・マッチングサイトにはとどまらない競争力を持たせる点。それが、コンシェルジュの人的資産を最大化することだ。

 IT関連のスタートアップであれば、一般的にはサービスをとことん自動化するなどし、コスト低減や事業の効率性を高めようとするのが主流だ。ユニラボでも、1日あたり100件以上寄せられる問い合わせや、掲載企業の分析を通じて、マッチングの精度を高める技術開発に注力している。

 しかし、ユニラボの場合はそれに加えて、少なくない人件費も投じ、コンシェルジュに専門的な知識を持たせるための教育にも時間をかける。各業界のリサーチを通じて理解を深めることで、発注者側の要望にきめ細かく対応できる体制を整えようとしてきた。

 こうした取り組みを支えに、手数料収入を日々積み重ねた結果、サービス開始から1年強の15年7月には単月黒字を達成。事業拡大に弾みをつけた。

 今後の目標は現在十数人のコンシェルジュの採用・教育を強化することで、対応できるカテゴリーの幅をさらに広げること。「例えば、物流関連の業界などはさらにマッチングのニーズが強く、我々のサービスが貢献できる可能性が高い」。栗山社長はそう強調する。

 華やかな消費者向けの事業に比べ、一見「地味」な企業向けのサービス。だが、膨大な数の中小企業を顧客として取り込めれば、ビジネスの成長性は格段に大きくなる。ユニラボの存在感が高まれば、他のスタートアップにとっても刺激となりそうだ。